東日本大震災以降,原子力損害賠償法に興味あり,同法と東京電力の責任についても検討してみたい。

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■2条「原子力損害」の意味・範囲 その9 立法過程での理解

■2条「原子力損害」の意味・範囲 その9 立法過程での理解

 原子力損害賠償法の制定前の議論では,「原子力損害」は,核燃料物質の危険性を前提とする損害のみを,予定としていたようである。

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原子力災害補償専門部会の答申(昭和34年12月)
「「原子力損害」とは、核燃料物質等の放射性、爆発性その他の有害な特性によって第三者のこうむった損害を指し、一般災害による損害を含まないものとする」

原子力委員会内定「原子力災害補償制度の確立について」(昭和35年3月)「(2)原子力損害
 本制度の対象となる原子力損害は、原子力事業側の偶発的事故であると否とをとわず、核燃料物質等の特性により生じた損害とし、一般災害を含まないものとする。」
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 また,下記の国会審議では,政府委員は,退避費用も「原子力損害」には当たらないと解釈しているようで,当時は,かなり限定的な意味で捉えていたことがわかる。。

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衆議院国会審議(昭和35年5月18日)
「○中曽根国務大臣 この第二条の第二項に書いてありますように、原子力損害とは、原子核分裂の作用、つまり、原子炉の内部における作用の影響による分、または核燃料物質によって汚染されたものの放射線の作用、つまり、これはその結果出てきたものの放射能による汚染の作用、それから、これを吸引したとかなんとかいうような場合の毒性作用、こういう損害をいうのでございまして、たとえば、輸送途中におけるいろいろなそういう事故等もこれに入ってくるのであります。
○前田(正)委員 具体的に申し上げますならば、放射能をかぶった場合の退避命令、そういうものの立ちのきによる退避の費用などは入っておるわけですか。
○中曽根国務大臣 それとこれとの相当因果関係がどの程度あるか、そういう判定の問題になりますが、その辺は法律解釈の問題でございますから、原子力局長から答弁いたさせます。
○佐々木(義)政府委員 事故が発生した場合の退避の際に要した費用等に関しましては、もちろん、相当因果関係を持っている場合には賠償額の中に入りますが、ただいま御指摘になりました、いわゆる原子力損害とは何ぞやという損害そのものの定義の中には、そういう費用は入っていないというふうに解釈しております
○前田(正)委員 そうすると、損害の中には入ってないけれども、補償の中には、民法の相当因果関係の範囲のものは全部入る、こう解釈していいわけですか。
○佐々木(義)政府委員 その通りでございます。」
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2011-04-11 : ■2条「原子力損害」 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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原子力損害賠償法について検討してみます。(リンクはご自由に)
なお、引用部分以外は私(一応法律家)の意見ですので、判例・学説・実務等で確定したものではありません。他の考えでも裁判等で争い認められる余地があります。

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