東日本大震災以降,原子力損害賠償法に興味あり,同法と東京電力の責任についても検討してみたい。

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■18条 原子力損害賠償紛争解決センター 総括基準 その4

■18条 原子力損害賠償紛争解決センター 総括基準 その4


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基準9
総括基準( 加害者による審理の不当遅延と遅延損害金について)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/07/06/1316595_14.pdf

( 総括基準)
 和解の仲介の手続において、東京電力が審理を不当に遅延させる態度をとった場合には、和解案に遅延損害金を付することができるものとする。この場合においては、利率は民事法定利率年5%の割合とし、平成23年9月30日の経過により遅滞に陥ったものとして計算する。なお、和解により支払いを受ける額を基準として弁護士費用相当額の損害を算定する場合においては、遅延損害金は、和解により支払いを受ける額には含めないものとする。
( 理 由)
1 和解の仲介において遅延損害金を和解金に含めることは必ずしも一般的な取扱いではない。しかしながら、大規模な原子力事故を引き起こし、甚大な被害を受けたおびただしい数の被害者が賠償の実現を待っているのに、加害者が審理を不当に遅延させることは、明らかに不当である。このような場合に、被害者に対して、法律により認められている履行遅滞による損害賠償( 遅延損害金) の請求権の行使を差し控えさせる理由はない。
2 審理を不当に遅延させる態度の例としては、仲介委員・調査官からの求釈明に応じない、又は回答期限を守らない行為、和解の提案に対して回答期限を守らない行為、賠償請求権の存否を本格的に検討すべき事案について中間指針に具体的記載がないなどの取るに足らない理由を掲げて争うなど主張内容が法律や指針の趣旨からみて明らかに不当である場合、確立した和解先例を無視した主張をする場合などが考えられる。
3 遅延損害金の起算日は平成23年3月11日とすることも考えられるが、中間指針の策定日及び東京電力の最初の個人の賠償基準の策定日が平成23年8月、東京電力の最初の法人の賠償基準の策定日が平成23年9月であったことにかんがみ、平成23年9月30日の経過により遅滞に陥ったものとして計算する( 平成23年10月1日を起算日とする。)こととする。
以 上

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基準10
総括基準( 直接請求における東京電力からの回答金額の取扱いについて)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/07/06/1316595_15.pdf

(総括基準)
 被害者の東京電力に対する直接の請求に対して東京電力の回答があった損害項目については、当センターは、東京電力の回答金額の範囲内の損害主張は格別の審理を実施せずに回答金額と同額の和解提案を行い、東京電力の回答金額を上回る部分の損害主張のみを実質的な審理判断の対象とする。
(理 由)
1 被害者の賠償請求権の簡易迅速な実現という当センターの役割からすれば、直接の請求における東京電力の回答金額に不満がある被害者については、その不満の当否、すなわち回答金額を上回る部分の損害主張の当否のみを審理判断するのが、当センターがその役割を果たす上において適当であると考えられる。東京電力は、被害者からの直接の請求に対して相応の調査をした上で回答を実施しているものと考えられ、回答金額には相応の根拠があるのが通例である上、被害者は最低でも回答があった金額は受領できるものと信じているのが通常であるところ、当センターへの申立てをすることにより東京電力の回答金額よりも下回る金額しか賠償を受けられないリスクがあるとすれば、当センターへの申立てをためらう原因になり、被害者救済の上で適当ではないと考えられる。
2 また、直接の請求に対して東京電力から回答があった金額については、実質的には、被害者と東京電力の間で賠償の合意があったものとみられ、このように実質的に合意が成立した部分については、改めて審理判断をする必要はないと考えられる。
以 上

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基準11
総括基準(旧緊急時避難準備区域の滞在者慰謝料等について)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/08/02/1316595_17.pdf

(総括基準)
 本件事故発生時に旧緊急時避難準備区域に居住していた者のうち、中間指針第3の6の指針ⅠからⅤまで、中間指針第二次追補第2の1(2)の指針Ⅰ及びⅡ並びに総括基準(避難者の第2期の慰謝料について、精神的損害の増額事由等について)に基づく慰謝料支給要件を満たさない期間(ただし、旧緊急時避難準備区域の外に確定的に転居・移住した後の期間を除く。)がある者については、当該期間について、仲介委員の定めるところにより、次の1)又は2)のいずれかに掲げる慰謝料を賠償する。
1) 平成23年3月11日から平成23年9月30日まで
 月額10万円
(平成23年3月分は1か月分の10万円を賠償する。)
 平成23年10月1日以降 月額8万円
 この基準による場合は、当該期間中の生活費の増加費用(低額とはいえないものに限る。)については、当該慰謝料に含まれておらず、別途賠償を受けることができるものと扱う。
2) 平成23年3月11日以降 月額10万円
(平成23年3月分は1か月分の10万円を賠償する。)
 この基準による場合は、1) の基準による者との間に看過し難いほどの顕著な不公平が生じない限り、当該期間中の生活費の増加費用の全額が、当該慰謝料に含まれているものと扱う。
以上

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基準12
総括基準(観光業の風評被害について)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/08/27/1316595_19_1.pdf

(総括基準)
1 青森県、秋田県、山形県、岩手県、宮城県及び千葉県に営業の拠点がある観光業において本件事故後に発生した減収等の損害については、少なくともその7割(未成年者主体の団体旅行に関する減収等の損害については、その全部)が、本件事故による放射性物質による汚染の危険性を懸念し、敬遠したくなる心理によるものであり、かつ、当該心理は平均的・一般的な人を基準として合理性を有しているものと認められる。
2 1記載の減収等の損害の発生について、1に記載された原因以外の原因が、3割を超える寄与をしている(未成年者主体の団体旅行については1に記載された原因以外の原因が寄与をしている)と主張する者は、その旨を証明しなければならない。
(理 由)
1 観光業については、中間指針において、福島県、茨城県、栃木県及び群馬県に営業の拠点がある観光業に関する本件事故後の減収が、いわゆる「第7の1Ⅲ)①の類型」として、原則として本件事故と相当因果関係のある損害と認められている。しかしながら、前記4県以外にも、本件事故による放射性物質による汚染の危険性を懸念し、その地に観光に赴くことを敬遠したくなる心理が、平均的・一般的な人を基準として合理性を有していると認められる場所があることは、もちろんである。
2 福島県以外の東北各県は福島県と同じ東北地方に属すること、東北各県は、特に他の地方(とりわけ関東地方以西)からは、東北地方として一体化して把握される傾向にあること、これに伴い、本件事故後は、本件事故による放射性物質による汚染の危険性を懸念する他の地方(特に関東地方以西)からの旅行者には福島県のみならず東北地方全体を回避する傾向がみられた。
 千葉県は、海流の関係や放射性物質の飛散の関係において、実際の汚染の有無とは無関係に、福島県との近接性が想起される地域である。本件事故後は、本件事故による放射性物質による汚染の危険性を懸念する他の地方からの旅行者が、千葉県を回避する傾向がみられた。
3 2 記載の各県における本件事故後の減収等の損害についての本件事故の寄与度は、東日本大震災及びこれに伴う津波の影響などを考慮しても、標準的な場合において、7割を下回らないと認められる。また、本件事故前に毎年継続的に実施されていた未成年者主体の団体旅行( 修学旅行、スキー教室、臨海学校、林間学校等) が本件事故後に中止された場合については、本件事故による放射性物質による汚染の危険性を懸念する他の地方の保護者の意向が大きく影響しているものとみて差し支えなく、本件事故後の減収等の損害についての本件事故の寄与度は、標準的な場合において、10割とみて差し支えない。
4 上記と異なる寄与度を主張する場合には、その者が上記と異なる寄与度の立証責任を負うのが相当である。この場合において、東日本大震災及びこれに伴う津波の影響が大きかった地域があることから、東日本大震災及びこれに伴う津波の影響の存否及び程度にも留意して、適切な寄与度を判定していくべきである。
以上

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2012-09-12 : ・原子力損害賠償紛争解決センター : コメント : 0 : トラックバック : 0
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原子力損害賠償法について検討してみます。(リンクはご自由に)
なお、引用部分以外は私(一応法律家)の意見ですので、判例・学説・実務等で確定したものではありません。他の考えでも裁判等で争い認められる余地があります。

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