東日本大震災以降,原子力損害賠償法に興味あり,同法と東京電力の責任についても検討してみたい。

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■18条 原子力損害賠償紛争解決センター 総括基準 その1

■18条 原子力損害賠償紛争解決センター 総括基準 その1


http://www.mext.go.jp/a_menu/anzenkakuho/baisho/1310412.htm

基準1 避難者の第2期の慰謝料について (PDF:100KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/02/16/1316595_2_1.pdf

基準2 精神的損害の増額事由等について (PDF:78KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/02/16/1316595_3_1.pdf

基準3 自主的避難を実行した者がいる場合の細目について (PDF:106KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/02/16/1316595_4_1.pdf

基準4 避難等対象区域内の財物損害の賠償時期について (PDF:80KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/anzenkakuho/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/02/16/1316595_5_1_1.pdf

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総括基準(避難者の第2期の慰謝料について)

第1 今後の生活の見通しへの不安に対する慰謝料
(総括基準)
 本件事故において、避難等対象者が受けた精神的苦痛(「生命・身体的損害」を伴わないものに限る。) のうち、対象区域から実際に避難した上引き続き同区域外滞在を長期間余儀なくされた者(又は余儀なくされている者) 及び本件事故発生時には対象区域外に居り、同区域内に住居があるものの引き続き対象区域外滞在を長期間余儀なくされた者(又は余儀なくされている者) について、今後の生活の見通しに対する不安が増大したことにより生じた精神的苦痛に対する慰謝料として、次の額を賠償すべき損害とする。

 対象期間 第2期(本件事故発生後7ヶ月目から6ヶ月間)
 金 額 一人月額5万円を目安とする。

(理 由)
1 中間指針の第1の4、第3の6の備考11によれば、中間指針で類型化された慰謝料( 自宅以外での避難生活を長期間余儀なくされ、正常な日常生活の維持・継続が長期間にわたり著しく阻害されたことによる慰謝料)以外の慰謝料であっても、本件事故との間に相当因果関係があれば、損害賠償が認められる。
2 中間指針策定後(8月5日より後) の事情の変化として、以下の事情が認められる。
1 ) 避難生活が予想以上に長期化し、今後の生活の見通しが立たない避難住民が多い。8月27日に閣僚から福島県知事等に対して、長期間にわたって住民の居住が困難な地域
が生じる可能性や、帰宅まで20年以上かかる地域が存在する可能性についての言及があり、このころから、避難生活の長期化が広く認識されるに至った。
2 ) 同じころから、帰宅の条件として、原子力発電所の原子炉が安定するだけでは十分ではなく、除染をして放射線量を低減させることが必要であるという認識が広まった。し
かしながら、必要な除染が完了する見込み時期は明らかになっていない。
3 中間指針において、事故から6 ヶ月経過後の避難生活を余儀なくされたことによる慰謝料が月額10万円から月額5万円に減額される理由は、避難生活の基盤が整備されて新しい環境にも徐々に適応し、避難生活の不便さなどの要素が第1期(本件事故発生から6ヶ月間) よりも縮減される、という点にあるという。
 避難生活の不便さなどの要素は7ヶ月目から徐々に減少しているとしても、上記2 記載の事情を考慮すると、避難者は、将来自宅に戻れる見込みがあるのかどうか、戻れるとしてもそれが何年先のことになるのかが不明であり、自宅に戻れることを期待して避難生活を続けるか、自宅に戻ることを断念して自宅とは別の場所に生活拠点を移転するかを決し難く、今後の生活の見通しが立たないという非常に不安な状態に置かれているということができる。
4 中間指針策定後の上記3 記載の事情を考慮すると、今後の生活の見通しが立たない不安が増大していることが認められ、これについて賠償する必要性が高い。その金額は、避難生活を余儀なくされたことによる慰謝料額(一人月額5万円)を勘案すると、これと同程度とみることができ、これと同額の一人月額5万円を目安とするのが相当である。

第2 避難による慰謝料
(総括基準)
 本件事故発生後6ヶ月経過後も避難所等における避難生活を余儀なくされている者について、自宅以外での避難生活を長期間余儀なくされ、正常な日常生活の維持・継続が長期間にわたり著しく阻害されたことによる第2期(本件事故発生後7ヶ月目から6ヶ月間) の慰謝料については、中間指針において目安とされる一人月額5万円から2万円程度増額した額を、賠償すべき損害とする。

(理 由)
1 中間指針第3の6の備考10によれば、第3の6の指針Ⅲ)② 記載の第2期の損害額(一人月額5万円)については、目安であるから、具体的な賠償に当たって柔軟な対応を妨げるものではないとされている。
2 避難所等における避難生活を送る避難者は徐々に減少し、本件事故発生から6ヶ月を経過した時点においては非常に少なくなっている。本件事故発生後6ヶ月経過後も避難所等における避難生活を余儀なくされる状態は、相対的にみて、通常の避難者よりも過酷な状況に置かれているということができる。したがって、目安とされる一人月額5万円から2万円程度増額した額(一人月額7万円程度)を、賠償すべき額とするのが相当である。

以上

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総括基準(精神的損害の増額事由等について)

(総括基準)
1 中間指針第3の6(指針)Ⅰ) に規定する精神的苦痛に対する慰謝料(以下「日常生活阻害慰謝料」という。)については、下記の事由があり、かつ、通常の避難者と比べてその精神的苦痛が大きい場合には、中間指針において目安とされた額よりも増額することができる。
・ 要介護状態にあること
・ 身体または精神の障害があること
・ 重度または中程度の持病があること
・ 上記の者の介護を恒常的に行ったこと
・ 懐妊中であること
・ 乳幼児の世話を恒常的に行ったこと
・ 家族の別離、二重生活等が生じたこと
・ 避難所の移動回数が多かったこと
・ 避難生活に適応が困難な客観的事情であって、上記の事情と同程度以上の困難さがあるものがあったこと

2 日常生活阻害慰謝料の増額の方法としては、1 の増額事由がある月について目安とされた月額よりも増額すること、目安とされた月額とは別に一時金として適切な金額を賠償額に加算することなどが考えられる。具体的な増額の方法及び金額については、各パネルの合理的な裁量に委ねられる。

3 日常生活阻害慰謝料以外に、本件事故と相当因果関係のある精神的苦痛が発生した場合には、中間指針第3の6の備考11)を適用して、別途賠償の対象とすることができる。
(理 由)
1 中間指針第3の6の備考10)には、日常生活阻害慰謝料の額(中間指針第3の6( 指針)のⅢ)及びⅤ)に規定する金額)について「あくまでも目安であるから、具体的な賠償に当たって柔軟な対応を妨げるものではない」と記載されていることから、増額という柔軟な対応をすることができる標準的な場合を定める必要がある。
2 避難等対象者が受けた精神的苦痛には、いずれの者についても想像を絶するほどの甚だしいものがあったというべきであるが、その中でも、避難生活への適応が困難な客観的事情と認められる事情があり、かつ、通常の避難者と比べてその精神的苦痛が大きいと認定できる者について、日常生活阻害慰謝料の増額をすることができる標準的な場合と定めるのが適当である。
3 増額の方法については、個別の事案に応じた適切なものであれば、その方法を問わないが、標準的な方法として、増額事由がある月の月額を目安とされた額よりも増額すること、一時金として適切な金額を定めることを例示した。増額の程度については、個別の事案に応じた適切なものであれば足り、特に上限などを定めることを要しないと考えられる。
4 中間指針第3の6の備考11) には、「その他の本件事故による精神的苦痛についても、個別の事情によっては賠償の対象と認められ得る。」と記載されていることから、日常生活阻害慰謝料以外の本件事故と相当因果関係のある精神的苦痛の発生が認定できる場合には、これによる慰謝料が賠償の対象となる。賠償額の算定については、各パネルの合理的な裁量に委ねられる。

以上

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総括基準(自主的避難を実行した者がいる場合の細目について)

(総括基準)
1 自主的避難対象者が自己又は家族の自主的避難の実行に伴い支出した実費等の損害の積算額が中間指針追補記載の自主的避難対象者に対する損害額の目安となる金額(40 万円又は8万円)を上回る場合において、当該実費等の損害が賠償すべき損害に当たるかどうかを判断するには、①自主的避難を実行したグループに子供又は妊婦が含まれていたかどうか、②自主的避難の実行を開始した時期及び継続した時期、③当該各時期における放射線量に関する情報の有無及び情報があった場合にはその内容、④当該実費等の損害の具体的内容、額及び発生時期などの要素を総合的に考慮するものとする。

2 賠償の対象となるべき実費等の損害としては、以下のものが考えられる。
1) 避難費用及び帰宅費用(交通費、宿泊費、家財道具移動費用、生活費増加分)
2) 一時帰宅費用、分離された家族内における相互の訪問費用
3) 営業損害、就労不能損害( 自主的避難の実行による減収及び追加的費用)
4) 財物価値の喪失、減少( 自主的避難の実行による管理不能等に起因するもの)
5) その他自主的避難の実行と相当因果関係のある支出等の損害

3 1及び2により実費等の損害を賠償する場合においては、当該実費等の損害のほかに、中間指針追補記載の上記金額(40万円又は8万円)のうち精神的苦痛に対する慰謝料に相当する額を賠償するものとする。この場合において、賠償の総額には、中間指針追補記載の上記金額(40万円又は8万円)が含まれているものと扱う。

4 賠償は、本来は、個人単位で行われるものであるが、実際の和解案の作成に当たっては、家族等のグループに属する複数の者(滞在者を含む。) に生じた実費等の損害を合算したり、これらの者に係る中間指針追補記載の上記金額を合算したりするなど、グループ単位での計算をすることを妨げない。

5 1及び2に準じて算出される実費等の損害の合計額が中間指針追補記載の上記金額( 40万円又は8万円)に満たなくても、当該実費等の損害の合計額と3 による精神的苦痛に対する慰謝料に相当する額とを合算した額が中間指針追補記載の上記金額(40万円又は8万円)を上回る場合には、前記1から4までの基準を準用する。
 本件事故後に、避難指示等対象区域及び自主的避難等対象区域のいずれにも属さない場所からこれらのいずれかに属する場所への転勤を勤務先から命じられたが、家族のうち妊婦又は子供を含むグループが転勤先に同行せずに二重生活が始まった場合には、前記1,2及び4の規定を準用する。

6 本件事故発生時に避難指示等対象区域及び自主的避難等対象区域のいずれにも属さない場所に住居があった者が自主的避難を実行した場合において、当該住居の所在場所が、発電所からの距離、避難指示等対象区域との近接性、放射線量に関する情報、当該住居の属する市町村の自主的避難の状況などの要素を総合的に考慮して、自主的避難等対象区域と同等の状況にあると評価されるときには、中間指針追補及び前記1から5までの基準を準用する。

(理 由)
1 中間指針追補には、「中間指針追補で対象とされなかったものが直ちに賠償の対象とならないというものではなく、個別具体的な事情に応じて相当因果関係のある損害と認められることがあり得る」という記載があり(中間指針追補2頁。同趣旨の記載が、対象区域につき3頁、対象者につき5頁、損害項目につき8頁にある。)、個別具体的な事情により相当因果関係のある損害と認める場合の基準を定める必要がある。
2 自主的避難の実行に伴い支出した実費等の損害が賠償の対象になるかどうかを考慮する際には、中間指針追補に表れた各種の要素を検討するのが相当である。賠償の対象となる損害項目については、政府指示により避難した者について検討された項目に準じて検討するのが相当である。
3 実費等の損害を賠償しても、精神的苦痛に対する損害は賠償されていない。そのため、中間指針追補における自主的避難対象者に対する損害額の目安(40万円又は8万円) のうち、精神的苦痛に対する損害額とみられる部分を賠償する必要がある。
 このようにして算定された金額(40万円又は8万円を上回る。)が賠償された場合には、中間指針追補記載の金額(40万円又は8万円)も賠償されたものと扱うのが相当である。
4 家族などのグループ単位での避難が実際には多いと思われることから、グループ単位での計算も、個人単位での計算も、和解案として許容されることとした。
5 実費等の損害の合計額が中間指針追補における自主的避難対象者に対する損害額の目安(40万円又は8万円)を下回る場合であっても、実費等の損害の合計額と3による精神的苦痛に対する慰謝料に相当する額を合算した金額が上記損害額の目安(40万円又は8万円)を上回るときには、当該合算した金額(40万円又は8万円を上回る。)を賠償するのが相当であるから、1から4までの基準を準用することとした。
 また、本件事故後の転勤命令により新たに避難指示等対象区域又は自主的避難等対象区域のいずれかに勤務することになったが、転勤先の放射線量等の影響を考慮して家族のうち妊婦又は子供などが転勤先に同行せずに二重生活が始まった場合は、子供又は妊婦を含むグループが自主的避難を実行した場合に準ずるものであるから、前記1,2 及び4の規定を準用することとした。
6 避難指示等対象区域及び自主的避難等対象区域のいずれにも属さない場所に住居があった者が自主的避難を実行した場合についても、その者の居住地が自主的避難等対象区域と同等の状況にあると評価されるときには、自主的避難等対象区域居住者と同様に扱うのが相当であるから、中間指針追補及び1から5までの基準を準用することとした。

以 上

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総括基準(避難等対象区域内の財物損害の賠償時期について)

(総括基準)
 次に掲げる損害は、現地への立ち入りができない等の理由により被害物の現状等が確認できない場合であっても、速やかに賠償すべき損害と認められる。
1 ) 動産(製造業の機械・機具などの生産設備、卸小売業・サービス業などその他の事業者の事業用設備、住宅の家財等)であって、避難等対象区域内に存在するものについての、下記の損害
① 避難等を余儀なくされたことに伴い管理が不能等となったため、価値の全部又は一部が失われた場合における価値の喪失又は減少分及びこれらに伴う必要かつ合理的な範囲の追加的費用
② その価値を喪失又は減少させる程度の量の放射性物質に曝露した場合における価値の喪失又は減少分及びこれらに伴う必要かつ合理的な範囲の追加的費用
③ 財物の種類、性質及び取引態様等から、平均的・一般的な人の認識を基準として、本件事故により当該財物の価値の全部又は一部が失われた場合における価値の喪失又は減少分及びこれらに伴う必要かつ合理的な範囲の追加的費用
2 ) 不動産であって、避難等対象区域内に存在するものについての、上記1 )の①から③ までに記載の損害

(理 由)
 中間指針第3の10の備考1)に「立ち入りができないため、価値の喪失又は減少について現実に確認ができないものは、蓋然性の高い状況を想定して喪失又は減少した価値を算定することが考えられる」とあることからすれば、動産、不動産の価値の喪失又は減少について、現地への立ち入りができない等の理由により被害物の現状等が確認できない場合であっても、速やかに賠償すべき損害と考えるべきである。

以上

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2012-02-17 : ・原子力損害賠償紛争解決センター : コメント : 0 : トラックバック : 0
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原子力損害賠償法について検討してみます。(リンクはご自由に)
なお、引用部分以外は私(一応法律家)の意見ですので、判例・学説・実務等で確定したものではありません。他の考えでも裁判等で争い認められる余地があります。

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