東日本大震災以降,原子力損害賠償法に興味あり,同法と東京電力の責任についても検討してみたい。

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・設置関係資料 その16 安全性に関する総合的評価に関する評価手法及び実施計画 原子力安全・保安院

・設置関係資料 その16 安全性に関する総合的評価に関する評価手法及び実施計画 原子力安全・保安院


http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan053/siryo1.pdf

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第53回原子力安全委員会
資料第1 号

東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に関する評価手法及び実施計画

平成23 年7 月15 日
原子力安全・保安院

 平成23 年7 月6 日付け23 安委決第7 号において原子力安全委員会から求められた、東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に関する評価手法及び実施計画について、以下のとおり定める。

Ⅰ.評価手法
1.評価対象施設
 全ての既設の発電用原子炉施設を対象とし、建設中のものを含める。ただし、東京電力福島第一原子力発電所、福島第二原子力発電所及び廃止措置中であって燃料が発電所内に存在しないものは除く。
 核燃料サイクル関連施設については別途実施を検討する。

2.評価対象時点
 評価は、平成23 年7 月31 日時点の施設と管理状態を対象に実施する。

3.評価対象事象
 東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえ、以下の事象を対象とする。
・自然現象: 地震、津波
・安全機能の喪失: 全交流電源喪失、最終的な熱の逃し場(最終ヒートシンク)の喪失

4.評価実施方法
 事業者は、以下の方法に基づく評価を行い当院に提出する。当院は、事業者の評価結果に対する評価を行うとともに、原子力安全委員会に対し、当院の評価結果の確認を求める。
 事業者による評価は、一次評価と二次評価により構成する。なお、いずれの場合も、東京電力福島第一原子力発電所事故の後に緊急安全対策等として実施した措置について、明示すること。
(1)一次評価
 安全上重要な施設・機器等について、設計上の想定を超える事象に対してどの程度の安全裕度が確保されているか評価する。評価は、許容値に対しどの程度の裕度を有するかという観点から行う。また、設計上の想定を超える事象に対し安全性を確保するために取られている措置について、多重防護(defense in depth)の観点から、その効果を示す。これにより、必要な安全水準に一定の安全裕度が上乗せされていることを確認する。
(2)二次評価
 設計上の想定を大幅に超える事象の発生を仮定し、評価対象の原子力発電所が、どの程度の事象まで燃料の重大な損傷を発生させることなく耐えることができるか、安全裕度(耐力)を評価する。また、燃料の重大な損傷を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示すとともに、クリフエッジ効果を特定して、潜在的な弱点を明らかにする。これにより、既設の発電用原子炉施設について、設計上の想定を超える外部事象に対する頑健性に関して、総合的に評価する。
(3)評価の進め方
 評価において、事象の進展過程については、イベントツリーの形式で示すこととし、イベントツリーの各段階において、その段階で使用可能な防護措置について検討し、それぞれの有効性及び限界を示す。評価に当たっては、以下の点に留意する。
・起因事象発生時の状況として、最大出力下での運転など最も厳しい運転条件を想定するとともに、使用済燃料プールが使用済燃料で満たされるなど最も厳しいプラント状態を設定する。
・想定する自然現象は、地震及び津波とする。さらに二次評価においてはこれらの重畳についても想定することとし、設計段階での想定事象に限らず、最新の知見に照らして最も過酷と考えられる条件や、さらにそれを上回る事象をも考慮する。
・事象の過程の検討においては、事象の進展や作業に要する時間をあわせて検討する。
・原子炉及び使用済燃料プールが同時に影響を受けると想定する。また、防護措置の評価にあたっては、合理的な想定により機能回復を期待できる場合を除き一度機能を失った機能は回復しない、プラント外部からの支援は受けられない等、厳しい状況を仮定する。
・二次評価においては、事業者が自主的に強化した施設・機能や、耐震B・Cクラスの構造物・機器であっても合理的な推定によって機能維持が期待できるものについては、評価に含めることができる。
・喪失する安全機能として、全交流電源喪失及び最終ヒートシンクの喪失を想定するが、二次評価においてはこれらの重畳についても想定する。
・複数号機を有する発電所については、複数号機間の相互作用の可能性について考慮する。
・決定論的な手法を用い、過度の保守性を考慮することなく現実的な評価を行う。

5.一次評価実施事項
 以下に示す事項について実施する。
(1)地震
 ①地震動が、設計上の想定を超える程度に応じて、耐震Sクラス及び燃料の重大な損傷に関係し得るその他のクラスの建屋、施設・機器等が損傷・機能喪失するか否かを許容値等との比較若しくは地震PSA(確率論的安全評価)の知見等を踏まえて評価する。
 ②①の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に至る事象の過程を同定し、その地震動の大きさを求めるとともに、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(2)津波
 ①津波高さが、土木学会「原子力発電所の津波評価技術」(平成14年)を用いて評価した設計想定津波の高さ(設計津波高さ)を超える程度に応じて、安全上重要な建屋、施設・機器等が損傷・機能喪失するか否かを設計津波高さ等との比較若しくは津波PSAの知見等を踏まえて評価する。
 ②①の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に至る事象の過程を同定し、その津波高さを求めるとともに、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(3)全交流電源喪失
 ①内的事象PSAの知見を踏まえて、全交流電源喪失を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の全交流電源喪失の継続時間を明らかにする。
 ②①において特定された事象の過程及び外部電源喪失から全交流電源喪失への進展過程を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(4)最終的な熱の逃し場(最終ヒートシンク)の喪失
 ①内的事象PSAの知見を踏まえて、最終ヒートシンク喪失を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の最終ヒートシンク喪失の継続時間を明らかにする。
 ②①において特定された事象の過程の進展を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。

6.二次評価実施事項
 以下に示す事項について実施する。
(1)地震
 ①地震動が、設計上の想定を超える程度に応じて、建屋、施設・機器等が損傷・機能喪失するか否かを地震PSAの知見等を踏まえて評価する。
 ②①の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に至る事象の過程を同定し、その地震動の大きさを求めるとともに、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(2)津波
 ①津波高さが、設計上の想定を超える程度に応じて、建屋、施設・機器等が損傷・機能喪失するか否かについて、津波PSAの知見等を踏まえて評価する。
 ②①の評価結果を踏まえて、発生する起因事象により燃料の重大な損傷に至る事象の過程を同定し、その津波高さを求めるとともに、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(3)地震と津波との重畳
 ①設計上の想定を超える地震とそれに引き続く設計上の想定を超える津波が発生した場合において、燃料の重大な損傷に至る事象の進展を地震・津波PSAの知見を踏まえて同定し、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ②特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(4)全交流電源喪失
 ①内的事象PSAの知見を踏まえて、全交流電源喪失を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の全交流電源喪失の継続時間を明らかにする。
 ②①において特定された事象の過程及び外部電源喪失から全交流電源喪失への進展過程を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(5)最終的な熱の逃し場(最終ヒートシンク)の喪失
 ①内的事象PSAの知見を踏まえて、最終ヒートシンク喪失を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の最終ヒートシンク喪失の継続時間を明らかにする。
 ②①において特定された事象の過程の進展を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(6)全交流電源喪失と最終ヒートシンクの喪失の複合
 ①内的事象PSAの知見を踏まえて、全交流電源喪失と最終ヒートシンク喪失の複合事象を起因事象として燃料の重大な損傷に至る事象の過程を明らかにするとともに、その場合の全交流電源喪失と最終ヒートシンク喪失の複合事象の継続時間を明らかにする。
 ②①において特定された過程を踏まえ、設計の弱点を明らかにして、クリフエッジの所在を特定する。
 ③特定されたクリフエッジへの対応を含め、燃料の重大な損傷に至る事象の過程の進展を防止するための措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。
(7)シビアアクシデント対策
 ①現在備えているアクシデント・マネージメント対策におけるクリフエッジ効果を明確にするとともに、シビアアクシデントの発生からそこに至るまでの時間を評価する。
 ②クリフエッジ効果を防止するために実施可能な措置について、多重防護の観点から、その効果を示す。その際、ハードウェアのみならず、手順書、組織体制の整備などソフト面について考慮する。


Ⅱ.実施計画
1.一次評価
 定期検査中で、起動準備の整った原子炉に対して実施する。

2.二次評価
 全ての既設の発電用原子炉施設(ただし、東京電力福島第一原子力発電所、福島第二原子力発電所及び廃止措置中であって燃料が発電所内に存在しないものは除く)に対して実施し、事業者からの報告の時期は本年内を目途とするが、欧州諸国におけるストレステストの実施状況、東京電力福島第一原子力発電所事故調査・検証委員会の検討状況を踏まえ、必要に応じ見直す。
 建設中の発電用原子炉施設については、起動までに本評価を実施する。
 評価は、発電所単位で実施する。

3.当院の対応
(1)一次評価
 当院は、一次評価の提出を受けた場合には、その内容を評価する。評価結果については、原子力安全委員会に報告し、同委員会の確認を求める。
(2)二次評価
 当院は、提出された報告について、その内容を評価する。評価結果については、原子力安全委員会に報告し、同委員会の確認を求める。
 なお、当院は、欧州諸国におけるストレステストの実施状況、東京電力福島第一原子力発電所事故調査・検証委員会の検討状況も踏まえ、必要に応じ、二次評価実施事項を修正し、修正後の実施事項に基づいて評価を実施するよう事業者に対し改めて指示を行う。


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2011-07-28 : ・設置関係資料2 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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