東日本大震災以降,原子力損害賠償法に興味あり,同法と東京電力の責任についても検討してみたい。

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■2条「原子力損害」の意味・範囲 風評被害? 応用例?

■2条「原子力損害」の意味・範囲 風評被害? 応用例?

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http://www.asahi.com/national/update/0701/SEB201106300047.html
原発の再開遅れを「風評被害」と発言 九電会長

 九州電力の松尾新吾会長は30日、朝日新聞の取材に対し、東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに定期検査中の原発の運転再開が遅れていることについて「車検の済んだ車に乗るなというようなもの。エモーショナル(感情的)な側面がもたらした一種の風評被害」と述べた。

 松尾会長は震災の復興を九州から支援するには、電力の安定供給が不可欠と指摘。玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開の必要性を訴えた。

 再開の遅れで九電の燃料費負担は1日6億円程度増えており、松尾会長は「燃料費をむだづかいしている。国家的マイナスだ」としている。

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 冗談のつもりかも知れないが、要するに、福島第一原発事故の後、原発は危険だという「風評」にあって、安全な玄海原発まで、再稼働できなくなり1日6億の損を被っていると主張だろう。


 まず玄海原発の運転再開について、知事や町長の許可が必要か否か。

 いまのところ法律上の直接の根拠は見いだせない。ただし、自治体と電力会社との間で、以下のような協定がある。



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http://saga-genshiryoku.jp/about/anzen.html
●原子力発電所の安全確保に関する協定書

佐賀県及び玄海町(以下「甲」という。)と九州電力株式会社(以下「乙」という。)とは、乙が玄海町に設置する玄海原子力発電所(以下「発電所」という。)の周辺地域住民の安全確保等について、次のとおり協定を締結する。

 (事前了解等)
第4条 乙は、次に規定する場合は、事前に甲の了解を得るものとする。
(1) 原子炉施設を変更しようとするとき
(2) 土地の利用計画及び冷却水の取排水計画を変更しようとするとき。
(3) 新燃料、使用済燃料及び放射性廃棄物の輸送計画(輸送上の安全対策を含む。)を策定しようとするとき。
2 乙は、発電所の運転状態に関して公衆に特別の広報を行う場合は、甲に対し、事前に連絡するものとする。

(覚書)
第12条 この協定の施行に必要な事項については、甲、乙協議のうえ、別に覚書を交換するものものとする。
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 上の協定4条1項1(1)の「原子炉施設を変更しようとするとき」の意味については、以下の覚書がある。


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http://saga-genshiryoku.jp/about/anzenoboe.html
●原子力発電所の安全確保に関する協定書に基づく覚書

佐賀県及び玄海町(以下「甲」という。)と九州電力株式会社(以下「乙」という。)は原子力発電所の安全確保に関する協定書(以下「協定書」という。)第12条に基づき、次のとおり覚書を交換する。

4 協定書第4条第1項第1号に規定する「原子炉施設を変更しようとするとき」とは、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和32年法律第166号)第23条第2項第5号に規定する原子炉施設について、同法第26条第1項の規定に基づき許可を受けて変更しようとする場合をいう


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 この覚書の4では、原子炉等規制法23条2項5号の「原子炉及びその附属施設(以下「原子炉施設」という。)の位置、構造及び設備」の「変更」の場合が、協定書第4条第1項第1号に規定する「原子炉施設を変更しようとするとき」に該当するとされる。そこで原子炉等規制法を見ると。


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http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S32/S32HO166.html
●原子炉等規制法(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)

(設置の許可)
第二十三条  原子炉を設置しようとする者は、次の各号に掲げる原子炉の区分に応じ、政令で定めるところにより、当該各号に定める大臣の許可を受けなければならない。
一  発電の用に供する原子炉(次号から第四号までのいずれかに該当するものを除く。以下「実用発電用原子炉」という。) 経済産業大臣
二  船舶に設置する原子炉(第四号又は第五号のいずれかに該当するものを除く。以下「実用舶用原子炉」という。) 国土交通大臣
三  試験研究の用に供する原子炉(前号、次号又は第五号のいずれかに該当するものを除く。) 文部科学大臣
四  発電の用に供する原子炉であつて研究開発段階にあるものとして政令で定める原子炉 経済産業大臣
五  発電の用に供する原子炉以外の原子炉であつて研究開発段階にあるものとして政令で定める原子炉 文部科学大臣
2  前項の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を主務大臣(前項各号に掲げる原子炉の区分に応じ、当該各号に定める大臣をいう。以下この章において同じ。)に提出しなければならない。
一  氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二  使用の目的
三  原子炉の型式、熱出力及び基数
四  原子炉を設置する工場又は事業所の名称及び所在地(原子炉を船舶に設置する場合にあつては、その船舶を建造する造船事業者の工場又は事業所の名称及び所在地並びに原子炉の設置の工事を行う際の船舶の所在地)
五  原子炉及びその附属施設(以下「原子炉施設」という。)の位置、構造及び設備
六  原子炉施設の工事計画
七  原子炉に燃料として使用する核燃料物質の種類及びその年間予定使用量
八  使用済燃料の処分の方法
3  文部科学大臣、経済産業大臣及び国土交通大臣は、第一項第四号及び第五号の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ原子力委員会及び原子力安全委員会の意見を聴かなければならない。

(変更の許可及び届出等)
第二十六条  原子炉設置者は、第二十三条第二項第二号から第五号まで又は第八号に掲げる事項を変更しようとするときは、政令で定めるところにより、主務大臣の許可を受けなければならない。ただし、同項第四号に掲げる事項のうち工場又は事業所の名称のみを変更しようとするときは、この限りでない。
2  原子炉設置者は、第三十二条第一項に規定する場合を除き、第二十三条第二項第一号、第六号又は第七号に掲げる事項を変更したときは、変更の日から三十日以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。同項第四号に掲げる事項のうち工場又は事業所の名称のみを変更したときも、同様とする。
3  第二十三条第一項第四号又は第五号に掲げる原子炉を船舶に設置する場合において、その船舶について船舶法 (明治三十二年法律第四十六号)第五条第一項 の登録がなされたときは、原子炉設置者は、登録の日から三十日以内に、その船舶の名称を、それぞれ経済産業大臣又は文部科学大臣に届け出なければならない。その名称を変更したときも、同様とする。
4  第二十四条の規定は、第一項の許可に準用する。

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 結局、原発の設備等の変更がなければ、運転再開自体については、安全協定においても、知事の事前了解は不要ということ?


 ただし、玄海原発については、直近に設備の変更許可申請をしてるようで、このあたりの資料を見ると来年に着工する予定であって、これがひっかかっているのか、それともこれについては既に知事の事前了解があるのか。
 あるいはここを見ると、かなりいろいろな変更が頻繁にあるようで、知事の反対があると、いちいち事前了解のところでひっかかるので、事実上、運転に支障をきたすということか?。


 ネットを見ただけだが、どうも知事が運転再開自体に関する許可等の権限を有しているとする法律上の根拠は無さそうである。


 前記の協定では、設備等の「変更」について、知事の事前了承が必要とあるだけで、これも事前了承なしにやったからといって、罰則や違約金等の規定は何もないので、事実上、なんの拘束力もない。〔なお、原子炉等規制法26条にある主務大臣の許可(26条)なしに、勝ってに変更した場合は、違法であって、設置許可取消(33条2項2号)や、刑罰(78条10号)の対象となる。〕

 運転再開だけなら、協定違反にすらならないはずである。

 もしそうだとすると、九州電力としては、運転再開について、法律上なんの支障もないのに、自治体等の理解が得られない状態では、再開できないという趣旨の内規か、経営者の判断だかで止まっていることになり、原発事故や知事の態度とは、因果関係のない損失ということなろう。




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http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E2E4E2E7918DE2E4E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2

 【ご依頼】国主催の佐賀県民向け説明会へのネット参加について 2011年6月22日14時16分26秒

 協力会社本店 各位

 平素よりお世話になっております。メール投げ込みにて失礼を致します。標記については、報道等により今週末に開催される旨、既にご承知のことと存じます。

●件名:国主催による佐賀県民向け説明会(原子力発電所の安全性)

●日時:平成23年6月26日(日)午前(10時~11時30分の予定)

●内容:説明会の方式は国が調整中。混乱を避けるため、県民、4、5人が経産省原子力安全・保安院と資源エネルギー庁の担当者から説明を受け、疑問点や不安に思う点などを質疑する予定。

●配信:(1)やり取りはケーブルテレビとインターネットで生中継され、視聴者からの質問もファクスや電子メールで同時に受付。(2)アクセス可能なwebsiteアドレスは、現時点で未公開ですが、佐賀県庁HPや経産省HPに掲載予定。あるいは、Ustreamにて“genkai”あるいは“玄海”等で検索することによりアクセス可能。(3)小職にて、継続してサーベイし、判明次第、追って追伸予定。

●その他:(アドレス略)

 本件については、我々のみならず協力会社におかれましても、極めて重大な関心事であることから、万難を排してその対応に当たることが重要と考えております。

 つきましては、各位他関係者に対して、説明会開催についてご周知いただくとともに、可能な範囲で、当日ネット参加へのご協力※をご依頼いただきますよう、御願い致します。

 ※説明会ライブ配信websiteにアクセスの上、説明会の進行に応じて、発電再開容認の一国民の立場から、真摯に、かつ県民の共感を得うるような意見や質問を発信。

 なお、会社のPCでは処理能力が低いこと等から、是非、ご自宅等のPCからのアクセスを御願い致します。

 また、ネット参加に当たっては、接続後アカウントの取得等操作が必要になりますので、ご承知置きください。

 以上



 続報【ご依頼】国主催の佐賀県民向け説明会へのネット参加について 2011年6月24日9時26分9秒

 協力会社本店 各位

 平素よりお世話になっております。先にご依頼申し上げました標記については、以下URLにより詳細確認可能ですので、よろしく御願い致します。なお、ご意見はメールあるいはファクシミリでの受付されるとのことであり、接続後のアカウント取得等操作は不要なようです。

 以下URLにアクセスください。

 佐賀県(アドレス略)

 経産省(アドレス略)

 以上

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2011-07-02 : ・風評被害 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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原子力損害賠償法について検討してみます。(リンクはご自由に)
なお、引用部分以外は私(一応法律家)の意見ですので、判例・学説・実務等で確定したものではありません。他の考えでも裁判等で争い認められる余地があります。

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