東日本大震災以降,原子力損害賠償法に興味あり,同法と東京電力の責任についても検討してみたい。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-------- : スポンサー広告 :
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その14 原子力損害賠償支援機構

■16条「必要な援助」国の措置 その14 原子力損害賠償支援機構

原子力損害賠償支援機構
http://www.ndf.go.jp/

名称
原子力損害賠償支援機構

設立年月日
平成23年9月12日(登記申請日)

設立根拠
原子力損害賠償支援機構法(平成23年法律第94号)
(特別の法律に基づく認可法人)

所在地
本部:東京都港区虎ノ門2-2-5
福島事務所:福島県郡山市駅前1-15-6明治安田生命ビル1F

代表者
理事長 杉山 武彦 (前一橋大学学長)

資本金
140億円(内訳) 政府出資:70億円  原子力事業者等12社 70億円

--------------------------------
機構の役員

理事長
杉山 武彦

理事
野田 健
丸島 俊介
振角 秀行
嶋田 隆

監事
佐藤 正典

--------------------------------
独立行政法人等の役員に就いている退職公務員等の状況等の公表について
http://www.ndf.go.jp/soshiki/yakuin_keireki.html



スポンサーサイト
2011-12-18 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その13 原子力損害賠償支援機構法 条文

■16条「必要な援助」国の措置 その13 原子力損害賠償支援機構法 条文


http://shop.gyosei.jp/contents/sinsai/honbun/56ab226004230201h.html
----------------------------------

○原子力損害賠償支援機構法
(平成二十三年八月十日)
(法律第九十四号)
第百七十七回通常国会
菅内閣
原子力損害賠償支援機構法をここに公布する。
原子力損害賠償支援機構法

目次
第一章 総則(第一条―第八条)
第二章 設立(第九条―第十三条)
第三章 運営委員会(第十四条―第二十二条)
第四章 役員等(第二十三条―第三十四条)
第五章 業務
第一節 業務の範囲等(第三十五条―第三十七条)
第二節 負担金(第三十八条―第四十条)
第三節 資金援助
第一款 通則(第四十一条―第四十四条)
第二款 特別事業計画の認定等(第四十五条―第四十七条)
第三款 特別資金援助に対する政府の援助(第四十八条―第五十一条)
第四款 負担金の額の特例(第五十二条)
第四節 損害賠償の円滑な実施に資するための相談その他の業務(第五十三条―第五十五条)
第六章 財務及び会計(第五十六条―第六十三条)
第七章 監督(第六十四条・第六十五条)
第八章 雑則(第六十六条―第七十二条)
第九章 罰則(第七十三条―第七十九条)
附則


第一章 総則
(目的)
第一条 原子力損害賠償支援機構は、原子力損害の賠償に関する法律(昭和三十六年法律第百四十七号。以下「賠償法」という。)第三条の規定により原子力事業者(第三十八条第一項に規定する原子力事業者をいう。第三十七条において同じ。)が賠償の責めに任ずべき額が賠償法第七条第一項に規定する賠償措置額(第四十一条第一項において単に「賠償措置額」という。)を超える原子力損害(賠償法第二条第二項に規定する原子力損害をいう。以下同じ。)が生じた場合において、当該原子力事業者が損害を賠償するために必要な資金の交付その他の業務を行うことにより、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等(第三十八条第一項に規定する原子炉の運転等をいう。)に係る事業の円滑な運営の確保を図り、もって国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。

(国の責務)
第二条 国は、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っていることに鑑み、原子力損害賠償支援機構が前条の目的を達することができるよう、万全の措置を講ずるものとする。

(法人格)
第三条 原子力損害賠償支援機構(以下「機構」という。)は、法人とする。

(数)
第四条 機構は、一を限り、設立されるものとする。

(資本金)
第五条 機構の資本金は、その設立に際し、政府及び政府以外の者が出資する額の合計額とする。
2 機構は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。

(名称)
第六条 機構は、その名称中に原子力損害賠償支援機構という文字を用いなければならない。
2 機構でない者は、その名称中に原子力損害賠償支援機構という文字を用いてはならない。

(登記)
第七条 機構は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。

(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用)
第八条 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条及び第七十八条の規定は、機構について準用する。


第二章 設立
(発起人)
第九条 機構を設立するには、電気事業に関して専門的な知識と経験を有する者三人以上が発起人になることを必要とする。

(定款の作成等)
第十条 発起人は、速やかに、機構の定款を作成し、政府以外の者に対し機構に対する出資を募集しなければならない。
2 前項の定款には、次の事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 資本金及び出資に関する事項
五 運営委員会に関する事項
六 役員に関する事項
七 業務及びその執行に関する事項
八 財務及び会計に関する事項
九 定款の変更に関する事項
十 公告の方法

(設立の認可)
第十一条 発起人は、前条第一項の募集が終わったときは、速やかに、定款を主務大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。

(事務の引継ぎ)
第十二条 発起人は、前条の認可を受けたときは、遅滞なく、その事務を機構の理事長となるべき者に引き継がなければならない。
2 機構の理事長となるべき者は、前項の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政府及び出資の募集に応じた政府以外の者に対し、出資金の払込みを求めなければならない。

(設立の登記)
第十三条 機構の理事長となるべき者は、前条第二項の規定による出資金の払込みがあったときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。
2 機構は、設立の登記をすることにより成立する。


第三章 運営委員会
(設置)
第十四条 機構に、運営委員会を置く。

(権限)
第十五条 この法律で別に定めるもののほか、次に掲げる事項は、運営委員会の議決を経なければならない。
一 定款の変更
二 業務方法書の作成又は変更
三 予算及び資金計画の作成又は変更
四 決算
五 その他運営委員会が特に必要と認める事項

(組織)
第十六条 運営委員会は、委員八人以内並びに機構の理事長及び理事をもって組織する。
2 運営委員会に委員長一人を置き、委員のうちから、委員の互選によってこれを定める。
3 委員長は、運営委員会の会務を総理する。
4 運営委員会は、あらかじめ、委員のうちから、委員長に事故がある場合に委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。

(委員の任命)
第十七条 委員は、電気事業、経済、金融、法律又は会計に関して専門的な知識と経験を有する者のうちから、機構の理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。

(委員の任期)
第十八条 委員の任期は、二年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。

(委員の解任)
第十九条 機構の理事長は、委員が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、主務大臣の認可を受けて、その委員を解任することができる。
一 破産手続開始の決定を受けたとき。
二 禁錮以上の刑に処せられたとき。
三 心身の故障のため職務を執行することができないと認められるとき。
四 職務上の義務違反があるとき。

(議決の方法)
第二十条 運営委員会は、委員長又は第十六条第四項に規定する委員長の職務を代理する者のほか、委員並びに機構の理事長及び理事の過半数が出席しなければ、会議を開き、議決をすることができない。
2 運営委員会の議事は、出席した委員並びに機構の理事長及び理事の過半数をもって決する。可否同数のときは、委員長が決する。

(委員の秘密保持義務)
第二十一条 委員は、その職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。委員がその職を退いた後も、同様とする。

(委員の地位)
第二十二条 委員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。


第四章 役員等
(役員)
第二十三条 機構に、役員として理事長一人、理事四人以内及び監事一人を置く。

(役員の職務及び権限)
第二十四条 理事長は、機構を代表し、その業務を総理する。
2 理事は、理事長の定めるところにより、機構を代表し、理事長を補佐して機構の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。
3 監事は、機構の業務を監査する。
4 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、運営委員会、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。

(役員の任命)
第二十五条 理事長及び監事は、主務大臣が任命する。
2 理事は、理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。

(役員の任期)
第二十六条 役員の任期は、二年とする。ただし、役員が欠けた場合における補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 役員は、再任されることができる。

(役員の欠格条項)
第二十七条 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない。

(役員の解任)
第二十八条 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条の規定に該当するに至ったときは、その役員を解任しなければならない。
2 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が第十九条各号のいずれかに該当するに至ったときその他役員たるに適しないと認めるときは、第二十五条の規定の例により、その役員を解任することができる。

(役員の兼職禁止)
第二十九条 役員(非常勤の者を除く。)は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

(監事の兼職禁止)
第三十条 監事は、理事長、理事、運営委員会の委員又は機構の職員を兼ねてはならない。

(代表権の制限)
第三十一条 機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、監事が機構を代表する。

(代理人の選任)
第三十二条 理事長は、機構の職員のうちから、機構の業務の一部に関する一切の裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する代理人を選任することができる。

(職員の任命)
第三十三条 機構の職員は、理事長が任命する。

(役員等の秘密保持義務等)
第三十四条 第二十一条及び第二十二条の規定は、役員及び職員について準用する。


第五章 業務
第一節 業務の範囲等
(業務の範囲)
第三十五条 機構は、第一条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 次節の規定による負担金の収納
二 第三節の規定による資金援助その他同節の規定による業務
三 第四節の規定による相談その他同節の規定による業務
四 前三号に掲げる業務に附帯する業務

(業務方法書)
第三十六条 機構は、業務開始の際、業務方法書を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の業務方法書には、負担金に関する事項その他主務省令で定める事項を記載しなければならない。

(報告の徴収等)
第三十七条 機構は、その業務を行うため必要があるときは、原子力事業者に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。
2 前項の規定により報告又は資料の提出を求められた原子力事業者は、遅滞なく、報告又は資料の提出をしなければならない。

第二節 負担金
(負担金の納付)
第三十八条 原子力事業者(次に掲げる者(これらの者であった者を含む。)であって、原子炉の運転等(賠償法第二条第一項に規定する原子炉の運転等のうち第一号に規定する実用発電用原子炉又は第二号に規定する実用再処理施設に係るものをいう。以下同じ。)をしているものをいう。以下同じ。)は、機構の事業年度ごとに、機構の業務に要する費用に充てるため、機構に対し、負担金を納付しなければならない。
一 実用発電用原子炉(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。次号において「原子炉等規制法」という。)第二十三条第一項第一号に規定する実用発電用原子炉をいう。次号において同じ。)に係る同項の許可を受けた者
二 実用再処理施設(原子炉等規制法第四十四条第二項第二号に規定する再処理施設のうち実用発電用原子炉において燃料として使用した核燃料物質(原子力基本法(昭和三十年法律第百八十六号)第三条第二号に規定する核燃料物質をいう。)に係る再処理(原子炉等規制法第二条第八項に規定する再処理をいう。)を行うものとして政令で定めるものをいう。)に係る原子炉等規制法第四十四条第一項の指定を受けた者
2 前項の負担金は、当該事業年度の終了後三月以内に納付しなければならない。ただし、当該負担金の額の二分の一に相当する金額については、当該事業年度終了の日の翌日以後六月を経過した日から三月以内に納付することができる。
3 機構は、負担金をその納期限までに納付しない原子力事業者があるときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
4 主務大臣は、前項の規定による報告を受けたときは、その旨を公表するものとする。

(負担金の額)
第三十九条 前条第一項の負担金の額は、各原子力事業者につき、一般負担金年度総額(機構の事業年度ごとに原子力事業者から納付を受けるべき負担金の額(第五十二条第一項に規定する特別負担金額を除く。)の総額として機構が運営委員会の議決を経て定める額をいう。以下この条において同じ。)に負担金率(一般負担金年度総額に対する各原子力事業者が納付すべき額の割合として機構が運営委員会の議決を経て各原子力事業者ごとに定める割合をいう。以下この条において同じ。)を乗じて得た額とする。
2 一般負担金年度総額は、次に掲げる要件を満たすために必要なものとして主務省令で定める基準に従って定められなければならない。
一 機構の業務に要する費用の長期的な見通しに照らし、当該業務を適正かつ確実に実施するために十分なものであること。
二 各原子力事業者の収支の状況に照らし、電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営に支障を来し、又は当該事業の利用者に著しい負担を及ぼすおそれのないものであること。
3 負担金率は、各原子力事業者の原子炉の運転等に係る事業の規模、内容その他の事情を勘案して主務省令で定める基準に従って定められなければならない。
4 機構は、一般負担金年度総額若しくは負担金率を定め、又はこれらを変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
5 主務大臣は、一般負担金年度総額について前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
6 機構は、第四項の認可を受けたときは、遅滞なく、当該認可に係る一般負担金年度総額又は負担金率を原子力事業者に通知しなければならない。
7 主務大臣は、機構の業務の実施の状況、各原子力事業者の原子炉の運転等に係る事業の状況その他の事情に照らし必要と認めるときは、機構に対し、一般負担金年度総額又は負担金率の変更をすべきことを命ずることができる。

(延滞金)
第四十条 原子力事業者は、負担金をその納期限までに納付しない場合には、機構に対し、延滞金を納付しなければならない。
2 延滞金の額は、未納の負担金の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した額とする。

第三節 資金援助
第一款 通則
(資金援助の申込み)
第四十一条 原子力事業者は、賠償法第三条の規定により当該原子力事業者が損害を賠償する責めに任ずべき額(以下この条及び第四十三条第一項において「要賠償額」という。)が賠償措置額を超えると見込まれる場合には、機構が、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保に資するため、次に掲げる措置(以下「資金援助」という。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
一 当該原子力事業者に対し、要賠償額から賠償措置額を控除した額を限度として、損害賠償の履行に充てるための資金を交付すること(以下「資金交付」という。)。
二 当該原子力事業者が発行する株式の引受け
三 当該原子力事業者に対する資金の貸付け
四 当該原子力事業者が発行する社債又は主務省令で定める約束手形の取得
五 当該原子力事業者による資金の借入れに係る債務の保証
2 前項の規定による申込みを行う原子力事業者は、機構に対し、次に掲げる事項を記載した書類を提出しなければならない。
一 原子力損害の状況
二 要賠償額の見通し及び損害賠償の迅速かつ適切な実施のための方策
三 資金援助を必要とする理由並びに実施を希望する資金援助の内容及び額
四 事業及び収支に関する中期的な計画

(資金援助の決定)
第四十二条 機構は、前条第一項の規定による申込みがあったときは、遅滞なく、運営委員会の議決を経て、当該申込みに係る資金援助を行うかどうか並びに当該資金援助を行う場合にあってはその内容及び額を決定しなければならない。
2 機構は、前項の規定による決定をしたときは、遅滞なく、当該決定に係る事項を当該申込みを行った原子力事業者に通知するとともに、主務大臣に報告しなければならない。
3 主務大臣は、前項の規定による報告を受けた場合において、当該報告に係る決定を受けた原子力事業者の原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保を図るため必要があると認めるときは、機構に対し、当該決定の変更を命ずることができる。

(資金援助の内容等の変更)
第四十三条 前条第一項の規定による資金援助を行う旨の決定を受けた原子力事業者は、要賠償額の増加その他の事情により必要が生じた場合には、当該資金援助の内容又は額の変更の申込みをすることができる。
2 前項の申込みを行う原子力事業者は、機構に対し、第四十一条第二項各号に掲げる事項を記載した書類を提出しなければならない。
3 機構は、第一項の申込みがあったときは、遅滞なく、運営委員会の議決を経て、当該申込みに係る資金援助の内容又は額の変更を行うかどうかを決定しなければならない。
4 前条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による決定について準用する。

(交付資金の返還)
第四十四条 機構は、資金交付を受けた原子力事業者の損害賠償の履行の状況に照らし、当該原子力事業者に対する当該資金交付の額から当該履行に充てられた額を控除した額の全部又は一部が、当該履行に充てられる見込みがなくなったと認めるときは、その額を機構に対し納付することを求めなければならない。

第二款 特別事業計画の認定等
(特別事業計画の認定)
第四十五条 機構は、第四十二条第一項の規定による資金援助を行う旨の決定をしようとする場合において、当該資金援助に係る資金交付に要する費用に充てるため第四十八条第二項の規定による国債の交付を受ける必要があり、又はその必要が生ずることが見込まれるときは、運営委員会の議決を経て、当該資金援助の申込みを行った原子力事業者と共同して、当該原子力事業者による損害賠償の実施その他の事業の運営及び当該原子力事業者に対する資金援助に関する計画(以下「特別事業計画」という。)を作成し、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 特別事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 第四十一条第二項第一号、第二号及び第四号に掲げる事項
二 原子力事業者の経営の合理化のための方策
三 前号に掲げるもののほか、原子力損害の賠償の履行に充てるための資金を確保するための原子力事業者による関係者に対する協力の要請その他の方策
四 原子力事業者の資産及び収支の状況に係る評価に関する事項
五 原子力事業者の経営責任の明確化のための方策
六 原子力事業者に対する資金援助の内容及び額
七 交付を希望する国債の額その他資金援助に要する費用の財源に関する事項
八 その他主務省令で定める事項
3 機構は、特別事業計画を作成しようとするときは、当該原子力事業者の資産に対する厳正かつ客観的な評価及び経営内容の徹底した見直しを行うとともに、当該原子力事業者による関係者に対する協力の要請が適切かつ十分なものであるかどうかを確認しなければならない。
4 主務大臣は、第一項の認定の申請があった特別事業計画が次に掲げる要件の全てに該当すると認める場合に限り、同項の認定をすることができる。
一 当該原子力事業者による原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保を図る上で適切なものであること。
二 第二項第二号に掲げる事項が、当該原子力事業者が原子力損害の賠償の履行に充てるための資金を確保するため最大限の努力を尽くすものであること。
三 円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
5 主務大臣は、第一項の認定をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣その他関係行政機関の長に協議しなければならない。
6 主務大臣は、第一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨及び当該認定に係る特別事業計画(以下「認定特別事業計画」という。)を公表するものとする。ただし、当該特別事業計画を提出した原子力事業者の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該原子力事業者の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。

(認定特別事業計画の変更)
第四十六条 機構及び原子力事業者は、認定特別事業計画の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 機構は、前項の認定の申請をしようとするときは、運営委員会の議決を経なければならない。
3 主務大臣は、第一項の認定の申請があったときは、次に掲げる要件の全てに該当すると認める場合に限り、同項の認定をするものとする。
一 変更後の特別事業計画が前条第四項各号に掲げる要件を満たしていること。
二 損害賠償の実施の状況その他の事情に照らし、認定特別事業計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
4 前条第五項及び第六項の規定は、第一項の認定について準用する。

(認定特別事業計画の履行の確保)
第四十七条 主務大臣は、第四十五条第一項の認定の日から次に掲げる条件の全てが満たされたと認めて主務大臣が告示する日までの間(第三項及び第五十二条第一項において「特別期間」という。)、認定特別事業計画(変更があったときは、その変更後のもの。以下この項において同じ。)の履行の確保のために必要があると認めるときは、第四十五条第一項の認定(前条第一項の認定を含む。第六十九条第二項において同じ。)を受けた原子力事業者(以下「認定事業者」という。)に対し、認定特別事業計画の履行状況につき報告を求め、又は必要な措置を命ずることができる。
一 認定事業者の損害賠償の履行の状況及び認定特別事業計画に基づく資金援助(以下「特別資金援助」という。)の実施の状況に照らし、当該認定事業者に対する特別資金援助に係る資金交付を行うために新たに次条第二項の規定による国債の交付を行う必要が生ずることがないと認められること。
二 次条第二項の規定により機構に交付された国債のうち第四十九条第二項の規定により償還を受けていないものが政府に返還されていること。
三 第五十九条第四項の規定により機構が国庫に納付した額の合計額が第四十九条第二項の規定により国債の償還を受けた額の合計額に達していること。
2 主務大臣は、前項の規定により報告を求めた場合には、当該報告を公表することができる。
3 認定事業者が、当該認定に係る特別期間中に原子力事業者でなくなった場合には、当該原子力事業者でなくなった認定事業者は、当該特別期間中においては、引き続き原子力事業者であるものとみなして、この章の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。

第三款 特別資金援助に対する政府の援助
(国債の交付)
第四十八条 政府は、機構が特別資金援助に係る資金交付を行うために必要となる資金の確保に用いるため、国債を発行することができる。
2 政府は、前項の規定により、予算で定める額の範囲内において、国債を発行し、これを機構に交付するものとする。
3 第一項の規定により発行する国債は、無利子とする。
4 第一項の規定により発行する国債については、譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができない。
5 前三項に定めるもののほか、第一項の規定により発行する国債に関し必要な事項は、財務省令で定める。

(国債の償還等)
第四十九条 機構は、特別資金援助に係る資金交付を行うために必要となる額を限り、前条第二項の規定により交付された国債の償還の請求をすることができる。
2 政府は、前条第二項の規定により交付した国債の全部又は一部につき機構から償還の請求を受けたときは、速やかに、その償還をしなければならない。
3 前項の規定による償還は、この法律の規定により行う原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施を確保するための財政上の措置に関する措置の経理を明確にすることを目的としてエネルギー対策特別会計に設けられる勘定の負担において行うものとする。
4 前項に規定する勘定の負担は、特別の資金の設置及び当該資金の適切な受払いその他の当該勘定における資金の確保に必要な措置により円滑に行われなければならない。
5 前各項に定めるもののほか、前条第二項の規定により政府が交付した国債の償還に関し必要な事項は、財務省令で定める。

(国債の返還等)
第五十条 機構は、第四十八条第二項の規定により交付された国債のうち償還されていないものがある場合において、認定事業者の損害賠償の履行の状況及び特別資金援助の実施の状況に照らし、当該認定事業者に対する特別資金援助に係る資金交付を行うために新たに前条第一項の規定により国債の償還の請求を行う必要が生ずることがないと認めるときは、その償還されていない国債を政府に返還しなければならない。
2 政府は、前項の規定により国債が返還された場合には、直ちに、これを消却しなければならない。
3 前二項に定めるもののほか、第四十八条第二項の規定により政府が交付した国債の返還及び消却に関し必要な事項は、財務省令で定める。

(資金の交付)
第五十一条 政府は、機構が特別資金援助に係る資金交付を行う場合において、第四十八条第二項の規定による国債の交付がされてもなお当該資金交付に係る資金に不足を生ずるおそれがあると認めるときに限り、当該資金交付を行うために必要となる資金の確保のため、予算で定める額の範囲内において、機構に対し、必要な資金を交付することができる。

第四款 負担金の額の特例
第五十二条 認定事業者が、当該認定に係る特別期間内にその全部又は一部が含まれる機構の事業年度について納付すべき負担金の額は、第三十九条第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定した額に特別負担金額(認定事業者に追加的に負担させることが相当な額として機構が事業年度ごとに運営委員会の議決を経て定める額をいう。以下この条において同じ。)を加算した額とする。
2 特別負担金額は、認定事業者の収支の状況に照らし、電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保に支障を生じない限度において、認定事業者に対し、できるだけ高額の負担を求めるものとして主務省令で定める基準に従って定められなければならない。
3 機構は、特別負担金額を定め、又はこれを変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
4 主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
5 機構は、第三項の認可を受けたときは、遅滞なく、当該認可に係る特別負担金額を認定事業者に通知しなければならない。

第四節 損害賠償の円滑な実施に資するための相談その他の業務
(相談及び情報提供等)
第五十三条 機構は、原子力事業者に対する資金援助を行った場合には、当該原子力事業者に係る原子力損害を受けた者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うものとする。この場合において、機構は、当該業務を第三者に委託することができる。

(資産の買取り)
第五十四条 機構は、資金援助を受けた原子力事業者からの申込みに基づき、当該資金援助に係る原子力損害の賠償の履行に充てるための資金の確保に資するため、当該原子力事業者の保有する資産の買取りを行うことができる。
2 機構は、前項の資産の買取りの申込みがあったときは、遅滞なく、運営委員会の議決を経て、当該資産の買取りを行うかどうかを決定しなければならない。
3 第四十二条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による決定について準用する。

(機構による原子力損害の賠償の支払等)
第五十五条 機構は、資金援助を受けた原子力事業者の委託を受けて、当該原子力事業者に係る原子力損害の賠償の全部又は一部の支払を行うことができる。
2 機構は、前項の規定による支払を行うため必要があると認めるときは、官庁、公共団体その他の者に照会し、又は協力を求めることができる。
3 機構は、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律(平成二十三年法律第九十一号)の定めるところにより、同法第十五条に規定する主務大臣又は同法第八条第一項の規定により仮払金の支払に関する事務の一部を行う都道府県知事の委託を受けて、同法第三条第一項の規定による仮払金の支払に関する事務の一部(会計法(昭和二十二年法律第三十五号)に基づく支出の決定及び交付の事務を除く。)を行うことができる。


第六章 財務及び会計
(事業年度)
第五十六条 機構の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。

(予算等の認可)
第五十七条 機構は、毎事業年度、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。

(財務諸表等)
第五十八条 機構は、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分又は損失の処理に関する書類その他主務省令で定める書類及びこれらの附属明細書(以下この条において「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 機構は、前項の規定により財務諸表を主務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3 機構は、第一項の規定による主務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表並びに前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見書を、各事務所に備えて置き、主務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
4 機構は、負担金について、原子力事業者ごとに計数を管理しなければならない。

(利益及び損失の処理)
第五十九条 機構は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失を埋め、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
2 機構は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
3 機構は、予算をもって定める額に限り、第一項の規定による積立金を第三十五条第二号及び第三号に掲げる業務に要する費用に充てることができる。
4 機構は、特別資金援助に係る資金交付を行った場合には、毎事業年度、第一項に規定する残余があるときは、当該資金交付を行うために既に第四十九条第二項の規定により国債の償還を受けた額の合計額からこの項の規定により既に国庫に納付した額を控除した額までを限り、国庫に納付しなければならない。この場合において、第一項中「なお残余があるとき」とあるのは、「なお残余がある場合において、第四項の規定により国庫に納付しなければならない額を控除してなお残余があるとき」とする。
5 前項の規定による納付金に関し、納付の手続その他必要な事項は、政令で定める。

(借入金及び原子力損害賠償支援機構債)
第六十条 機構は、主務大臣の認可を受けて、金融機関その他の者から資金の借入れ(借換えを含む。)をし、又は原子力損害賠償支援機構債(以下「機構債」という。)の発行(機構債の借換えのための発行を含む。)をすることができる。この場合において、機構は、機構債の債券を発行することができる。
2 主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
3 第一項の規定による借入金の現在額及び同項の規定により発行する機構債の元本に係る債務の現在額の合計額は、政令で定める額を超えることとなってはならない。
4 第一項の規定による機構債の債権者は、機構の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
5 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
6 機構は、主務大臣の認可を受けて、機構債の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。
7 会社法(平成十七年法律第八十六号)第七百五条第一項及び第二項並びに第七百九条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。
8 第一項、第二項及び第四項から前項までに定めるもののほか、機構債に関し必要な事項は、政令で定める。

(政府保証)
第六十一条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の前条第一項の借入れ又は機構債に係る債務の保証をすることができる。

(余裕金の運用)
第六十二条 機構は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
一 国債その他主務大臣の指定する有価証券の保有
二 主務大臣の指定する金融機関への預金
三 その他主務省令で定める方法

(省令への委任)
第六十三条 この法律に定めるもののほか、機構の財務及び会計に関し必要な事項は、主務省令で定める。


第七章 監督
(監督)
第六十四条 機構は、主務大臣が監督する。
2 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対し、その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。

(報告及び検査)
第六十五条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対しその業務に関し報告をさせ、又はその職員に機構の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。


第八章 雑則
(定款の変更)
第六十六条 定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(解散)
第六十七条 機構は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを各出資者に対し、その出資額を限度として分配するものとする。
2 前項に規定するもののほか、機構の解散については、別に法律で定める。

(政府による資金の交付)
第六十八条 政府は、著しく大規模な原子力損害の発生その他の事情に照らし、機構の業務を適正かつ確実に実施するために十分なものとなるように負担金の額を定めるとしたならば、電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営に支障を来し、又は当該事業の利用者に著しい負担を及ぼす過大な額の負担金を定めることとなり、国民生活及び国民経済に重大な支障を生ずるおそれがあると認められる場合に限り、予算で定める額の範囲内において、機構に対し、必要な資金を交付することができる。

(法人税の特例)
第六十九条 原子力事業者が第三十八条の規定に基づき機構の事業年度について機構の業務に要する費用に充てることとされる負担金を納付する場合には、その納付する負担金の額は、当該事業年度終了の日の属する当該原子力事業者の事業年度(法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第十三条及び第十四条に規定する事業年度をいう。次項において同じ。)の所得の金額又は連結事業年度(同法第十五条の二に規定する連結事業年度をいう。次項において同じ。)の連結所得(同法第二条第十八号の四に規定する連結所得をいう。次項において同じ。)の金額の計算上、損金の額に算入する。
2 原子力事業者が第四十五条第一項の認定を受けたときは、その特別資金援助(第四十一条第一項第一号に掲げる措置に限る。)による収益の額については、機構から交付を受けた資金の額を当該交付を受けた日の属する事業年度の所得の金額又は連結事業年度の連結所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
3 前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

(登録免許税の特例)
第七十条 機構が第五十四条第一項の規定により特別資金援助に係る資金交付を受けた認定事業者から資産の買取りを行う場合における当該資産の買取りに伴う不動産の所有権の移転の登記については、財務省令で定めるところにより当該買取り後三月以内に登記を受けるものに限り、登録免許税を課さない。

(主務省令への委任)
第七十一条 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、主務省令で定める。

(主務大臣及び主務省令)
第七十二条 この法律における主務大臣及び主務省令は、政令で定める。


第九章 罰則
第七十三条 第二十一条(第三十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反してその職務上知ることのできた秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第七十四条 第四十七条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、五十万円以下の罰金に処する。

第七十五条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員又は職員は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第四十二条第二項(第四十三条第四項及び第五十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
二 第六十五条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第七十六条 第三十七条第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第七十七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第七十四条又は前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

第七十八条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 この法律により主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
二 第七条第一項の規定による政令に違反して登記することを怠ったとき。
三 第三十五条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
四 第三十八条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
五 第三十九条第七項、第四十二条第三項(第四十三条第四項及び第五十四条第三項において準用する場合を含む。)又は第六十四条第二項の規定による主務大臣の命令に違反したとき。
六 第五十八条第三項の規定に違反して、書類を備え置かず、又は閲覧に供しなかったとき。
七 第六十二条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。

第七十九条 第六条第二項の規定に違反した者は、二十万円以下の過料に処する。


附 則 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第五十五条第三項の規定は、平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日から施行する。

(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にその名称中に原子力損害賠償支援機構という文字を用いている者については、第六条第二項の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。

第三条 第四十一条の規定は、この法律の施行前に生じた原子力損害についても適用する。
2 この法律の施行前に生じた原子力損害に関し資金援助を機構に申し込む原子力事業者は、その経営の合理化及び経営責任の明確化を徹底して行うとともに、当該原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施のため、当該原子力事業者の株主その他の利害関係者に対し、必要な協力を求めなければならない。

第四条 機構の最初の事業年度は、第五十六条の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、その後最初の三月三十一日に終わるものとする。

第五条 機構の最初の事業年度の予算及び資金計画については、第五十七条第一項中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「機構の成立後遅滞なく」とする。

(検討)
第六条 政府は、この法律の施行後できるだけ早期に、平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故(以下「平成二十三年原子力事故」という。)の原因等の検証、平成二十三年原子力事故に係る原子力損害の賠償の実施の状況、経済金融情勢等を踏まえ、原子力損害の賠償に係る制度における国の責任の在り方、原子力発電所の事故が生じた場合におけるその収束等に係る国の関与及び責任の在り方等について、これを明確にする観点から検討を加えるとともに、原子力損害の賠償に係る紛争を迅速かつ適切に解決するための組織の整備について検討を加え、これらの結果に基づき、賠償法の改正等の抜本的な見直しをはじめとする必要な措置を講ずるものとする。
2 政府は、この法律の施行後早期に、平成二十三年原子力事故の原因等の検証、平成二十三年原子力事故に係る原子力損害の賠償の実施の状況、経済金融情勢等を踏まえ、平成二十三年原子力事故に係る資金援助に要する費用に係る当該資金援助を受ける原子力事業者と政府及び他の原子力事業者との間の負担の在り方、当該資金援助を受ける原子力事業者の株主その他の利害関係者の負担の在り方等を含め、国民負担を最小化する観点から、この法律の施行状況について検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。
3 政府は、国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図る観点から、電気供給に係る体制の整備を含むエネルギーに関する政策の在り方についての検討を踏まえつつ、原子力政策における国の責任の在り方等について検討を加え、その結果に基づき、原子力に関する法律の抜本的な見直しを含め、必要な措置を講ずるものとする。


------------------------------------

○原子力損害賠償支援機構法施行令
(平成二十三年八月十日)
(政令第二百五十七号)
原子力損害賠償支援機構法施行令をここに公布する。

原子力損害賠償支援機構法施行令
内閣は、原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第九十四号)第七条第一項、第十三条第一項、第三十八条第一項第二号、第五十九条第五項、第六十条第三項及び第八項、第六十九条第三項並びに第七十二条の規定に基づき、この政令を制定する。

(実用再処理施設)
第一条 原子力損害賠償支援機構法(以下「法」という。)第三十八条第一項第二号に規定する政令で定めるものは、実用発電用原子炉(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。以下この条において「原子炉等規制法」という。)第二十三条第一項第一号に規定する実用発電用原子炉をいう。)において燃料として使用した核燃料物質(原子力基本法(昭和三十年法律第百八十六号)第三条第二号に規定する核燃料物質をいう。)に係る再処理(原子炉等規制法第二条第八項に規定する再処理をいう。)を行う再処理施設(原子炉等規制法第四十四条第二項第二号に規定する再処理施設をいう。)であって試験研究の用に供するもの以外のものとする。

(国庫への納付手続)
第二条 原子力損害賠償支援機構(以下「機構」という。)は、法第五十九条第四項の規定による納付金を納付するときは、当該納付金を翌事業年度の七月三十一日までに国庫に納付しなければならない。
2 機構は、法第五十九条第四項の規定による納付金を納付するときは、同項の規定に基づいて計算した国庫に納付する額の計算書に、当該事業年度末の貸借対照表、当該事業年度の損益計算書その他主務省令で定める書類を添付して、翌事業年度の七月二十一日までに、これを主務大臣に提出しなければならない。

(納付金の帰属する会計)
第三条 法第五十九条第四項の規定による納付金は、エネルギー対策特別会計の原子力損害賠償支援勘定に帰属する。

(借入金及び原子力損害賠償支援機構債の発行の限度額)
第四条 法第六十条第三項に規定する政令で定める額は、二兆円とする。

(原子力損害賠償支援機構債の債券)
第五条 法第六十条第一項に規定する原子力損害賠償支援機構債(以下「機構債」という。)を発行するときは、当該機構債につき社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号。第八条第一項第六号及び第二項第三号において「社債等振替法」という。)の規定の適用がある場合を除き、機構債の債券を発行しなければならない。
2 前項の機構債の債券は、無記名式で利札付きのものとする。

(機構債の発行の方法)
第六条 機構債の発行は、募集の方法による。

(募集機構債に関する事項の決定)
第七条 機構は、その発行する機構債を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集機構債(当該募集に応じて当該機構債の引受けの申込みをした者に対して割り当てる機構債をいう。以下同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
一 募集機構債の総額
二 各募集機構債の金額
三 募集機構債の利率
四 募集機構債の償還の方法及び期限
五 利息支払の方法及び期限
六 機構債の債券を発行するときは、その旨
七 各募集機構債の払込金額(各募集機構債と引換えに払い込む金銭の額をいう。第十三条第二項第三号において同じ。)
八 募集機構債と引換えにする金銭の払込みの期日
九 一定の日までに募集機構債の総額について割当てを受ける者を定めていない場合において、募集機構債の全部を発行しないこととするときは、その旨及びその一定の日
十 前各号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項

(募集機構債の申込み)
第八条 機構は、前条の募集に応じて募集機構債の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
一 募集機構債の名称
二 当該募集に係る前条各号に掲げる事項
三 機構債の債券を発行するときは、無記名式である旨
四 引受けの申込みがあった募集機構債の額が募集機構債の総額を超える場合の措置
五 募集又は管理の委託を受けた者があるときは、その商号又は名称
六 社債等振替法の規定の適用があるときは、その旨及び振替機関(社債等振替法第二条第二項に規定する振替機関をいう。)の商号
七 前各号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項
2 前条の募集に応じて募集機構債の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を機構に交付しなければならない。
一 申込みをする者の氏名又は名称及び住所
二 引き受けようとする募集機構債の金額及び金額ごとの数
三 社債等振替法の規定の適用がある機構債(第十条第二項において「振替機構債」という。)の募集に応じようとする者については、自己のために開設された当該機構債の振替を行うための口座
3 前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、主務省令で定めるところにより、機構の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものをいう。)により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。
4 機構は、第一項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第二項の申込みをした者(以下「申込者」という。)に通知しなければならない。
5 機構が申込者に対してする通知又は催告は、第二項第一号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を機構に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)に宛てて発すれば足りる。
6 前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。

(募集機構債の割当て)
第九条 機構は、申込者の中から募集機構債の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる募集機構債の金額及び金額ごとの数を定めなければならない。この場合において、機構は、当該申込者に割り当てる募集機構債の金額ごとの数を、前条第二項第二号の数よりも減少することができる。
2 機構は、第七条第八号の期日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる募集機構債の金額及び金額ごとの数を通知しなければならない。

(募集機構債の申込み及び割当てに関する特則)
第十条 前二条の規定は、地方公共団体が募集機構債を引き受ける場合又は募集機構債の募集の委託を受けた者が自ら募集機構債を引き受ける場合においては、その引き受ける部分については、適用しない。
2 前項の場合において、振替機構債を引き受ける地方公共団体又は振替機構債の募集の委託を受けた者は、その引受けの際に、第八条第二項第三号に掲げる事項を機構に示さなければならない。

(募集機構債の権利者)
第十一条 次の各号に掲げる者は、当該各号に定める募集機構債の権利者となる。
一 申込者 機構の割り当てた募集機構債
二 募集機構債を引き受けた地方公共団体 当該地方公共団体が引き受けた募集機構債
三 募集機構債の募集の委託を受けた者で自ら募集機構債を引き受けたもの その者が引き受けた募集機構債

(機構債の債券の発行)
第十二条 機構は、機構債の債券を発行する旨の定めがある機構債を発行した日以後遅滞なく、当該機構債の債券を発行しなければならない。
2 機構債の各債券には、第七条第二号から第五号まで並びに第八条第一項第一号、第三号及び第五号に掲げる事項並びに番号を記載し、機構の理事長がこれに記名押印しなければならない。

(原子力損害賠償支援機構債原簿)
第十三条 機構は、主たる事務所に原子力損害賠償支援機構債原簿を備えて置かなければならない。
2 原子力損害賠償支援機構債原簿には、次の事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 第七条第三号から第六号までに掲げる事項その他の機構債の内容を特定するものとして主務省令で定める事項(次号において「種類」という。)
二 種類ごとの機構債の総額及び各機構債の金額
三 各機構債の払込金額及び払込みの日
四 機構債の債券を発行したときは、機構債の債券の番号、発行の日及び機構債の債券の数
五 第八条第一項第一号、第五号及び第六号に掲げる事項
六 元利金の支払に関する事項
七 前各号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項

(機構債の債券を発行する場合の機構債の譲渡)
第十四条 機構債の債券を発行する旨の定めがある機構債の譲渡は、当該機構債に係る債券を交付しなければ、その効力を生じない。

(権利の推定等)
第十五条 機構債の債券の占有者は、当該債券に係る機構債についての権利を適法に有するものと推定する。
2 機構債の債券の交付を受けた者は、当該債券に係る機構債についての権利を取得する。ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。

(機構債の債券を発行する場合の機構債の質入れ)
第十六条 機構債の債券を発行する旨の定めがある機構債の質入れは、当該機構債に係る債券を交付しなければ、その効力を生じない。

(機構債の質入れの対抗要件)
第十七条 機構債の債券を発行する旨の定めがある機構債の質権者は、継続して当該機構債に係る債券を占有しなければ、その質権をもって機構その他の第三者に対抗することができない。

(機構債の債券の喪失)
第十八条 機構債の債券は、非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百四十二条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。
2 機構債の債券を喪失した者は、非訟事件手続法第百四十八条第一項に規定する除権決定を得た後でなければ、その再発行を請求することができない。
(利札が欠けている場合における機構債の償還)

第十九条 機構は、債券が発行されている機構債をその償還の期限前に償還する場合において、これに付された利札が欠けているときは、当該利札に表示される機構債の利息の請求権の額を償還額から控除しなければならない。ただし、当該請求権が弁済期にある場合は、この限りでない。
2 前項の利札の所持人は、いつでも、機構に対し、これと引換えに同項の規定により控除しなければならない額の支払を請求することができる。

(機構債の償還請求権等の消滅時効)
第二十条 機構債の償還請求権は、十年間行使しないときは、時効によって消滅する。
2 機構債の利息の請求権及び前条第二項の規定による請求権は、五年間行使しないときは、時効によって消滅する。

(機構債の発行の認可)
第二十一条 機構は、法第六十条第一項の規定により機構債の発行の認可を受けようとするときは、機構債の募集の日の二十日前までに次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 機構債の発行を必要とする理由
二 第七条第一号から第五号まで及び第七号並びに第八条第一項第一号、第五号及び第六号に掲げる事項
三 機構債の募集の方法
四 機構債の発行に要する費用の概算額
五 前各号に掲げるもののほか、機構債の債券に記載しようとする事項
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 第八条第一項各号に掲げる事項を記載した書面
二 機構債の発行により調達する資金の使途を記載した書面
三 機構債の引受けの見込みを記載した書面

(主務省令への委任)
第二十二条 第五条から前条までに定めるもののほか、機構債に関し必要な事項は、主務省令で定める。

(法人税の特例)
第二十三条 法第六十九条第一項又は第二項の原子力事業者が同条第一項に規定する連結事業年度において同項又は同条第二項の規定の適用を受けた場合において、当該原子力事業者の法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第八十一条の十八第一項に規定する個別所得金額又は個別欠損金額を計算するときは、法第六十九条第一項の規定により損金の額に算入される金額は、法人税法第八十一条の十八第一項に規定する個別帰属損金額に、法第六十九条第二項の規定により益金の額に算入される金額は、法人税法第八十一条の十八第一項に規定する個別帰属益金額に、それぞれ含まれるものとする。

(主務大臣及び主務省令)
第二十四条 法及びこの政令における主務大臣は、次の各号に掲げる事項の区分に応じ、当該各号に定める大臣とする。
一 法第五条第二項、第十一条、第十七条及び第十九条の規定による認可、法第二十四条第四項の規定による意見の受理、法第二十五条第一項の規定による任命、同条第二項の規定による認可、法第二十八条の規定による解任、法第二十九条ただし書の規定による承認、法第六十四条第一項の規定による監督(法第五章及び第六章の規定を施行するために行うものを除く。)、同条第二項の規定による命令(法第五章及び第六章の規定を施行するために行うものを除く。)、法第六十五条第一項の規定による報告の徴収及び立入検査(法第五章及び第六章の規定を施行するために行うものを除く。)並びに法第六十六条の規定による認可に関する事項 内閣総理大臣及び文部科学大臣
二 法第三十六条第一項の規定による認可、法第三十八条第三項の規定による報告の受理、同条第四項の規定による公表、法第三十九条第四項の規定による認可、同条第五項の規定による協議、同条第七項の規定による命令、法第四十二条第二項(法第四十三条第四項及び第五十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定による報告の受理、法第四十二条第三項(法第四十三条第四項及び第五十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定による命令、法第四十五条第一項の規定による認定、同条第五項(法第四十六条第四項において準用する場合を含む。)の規定による協議、法第四十五条第六項(法第四十六条第四項において準用する場合を含む。)の規定による公表、法第四十六条第一項の規定による認定、法第四十七条第一項の規定による告示、報告の徴収及び命令、同条第二項の規定による公表、法第五十二条第三項の規定による認可、同条第四項の規定による協議、法第六十四条第一項の規定による監督(法第五章の規定を施行するために行うものに限る。)、同条第二項の規定による命令(同章の規定を施行するために行うものに限る。)並びに法第六十五条第一項の規定による報告の徴収及び立入検査(同章の規定を施行するために行うものに限る。)に関する事項 内閣総理大臣及び経済産業大臣
三 法第五十七条第一項の規定による認可、同条第二項の規定による協議、法第五十八条第一項の規定による承認、法第六十条第一項の規定による認可、同条第二項の規定による協議、同条第六項の規定による認可、法第六十二条第一号及び第二号の規定による指定、法第六十四条第一項の規定による監督(法第六章の規定を施行するために行うものに限る。)、同条第二項の規定による命令(同章の規定を施行するために行うものに限る。)並びに法第六十五条第一項の規定による報告の徴収及び立入検査(同章の規定を施行するために行うものに限る。)並びに第二条第二項の規定による計算書の受理及び第二十一条第一項の規定による申請書の受理に関する事項 内閣総理大臣、文部科学大臣及び経済産業大臣
2 法第六十五条第一項に規定する主務大臣の権限は、各主務大臣がそれぞれ単独に行使することを妨げない。
3 法及びこの政令における主務省令は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める命令とする。
一 法第三十六条第二項、第三十九条第二項及び第三項、第四十一条第一項第四号、第四十五条第二項第八号、第四十六条第一項並びに第五十二条第二項の主務省令並びに法第七十一条の主務省令(法第五章の規定の施行に関し必要な事項並びに同章の規定を施行するために行う法第六十四条第一項の規定による監督、同条第二項の規定による命令並びに法第六十五条第一項の規定による報告の徴収及び立入検査に関し必要な事項を定めるものに限る。) 内閣総理大臣及び経済産業大臣の発する命令
二 法第五十八条第一項及び第三項、第六十二条第三号並びに第六十三条の主務省令並びに法第七十一条の主務省令(法第六章の規定を施行するために行う法第六十四条第一項の規定による監督、同条第二項の規定による命令並びに法第六十五条第一項の規定による報告の徴収及び立入検査に関し必要な事項を定めるものに限る。)並びに第二条第二項、第七条第十号、第八条第一項第七号及び第三項、第十三条第二項第一号及び第七号並びに第二十二条の主務省令 内閣総理大臣、文部科学大臣及び経済産業大臣の発する命令
三 法第七十一条の主務省令(前二号に掲げるものを除く。) 内閣総理大臣及び文部科学大臣の発する命令

附 則 抄
(施行期日)
第一条 この政令は、公布の日から施行する。


----------------------------------


2011-08-23 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その12 原子力損害賠償支援機構法成立前のいわゆる「根回し文書」と噂されるもの

■16条「必要な援助」国の措置 その12 原子力損害賠償支援機構法成立前のいわゆる「根回し文書」と噂されるもの


・東京プレスクラブ
http://tokyopressclub.com/

https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=explorer&chrome=true&srcid=0B1xBQ3bNCL-XNmE3NmJmYzEtNTljZi00ZGQ5LWEyYzYtNTUxNzQ1MGE1M2Qz&hl=ja

------------------------------------
法案修正のポイント

1 原子力損害賠償支援機構法案(「機構法案」)の修正
○国の責任について言及する。【第1条の2を新設】
・閣議決定(6月14日)の「これまで政府と原子力事業者が共同して原子力政策を推進してきた社会的責務を認識しつつ」の趣旨を法案に規定する。

○事後的な政府の支援(第65条)だけでなく、原子力事業者の負担に対して政府が資金支援を行う旨の規定を設ける。【第49条の2を新設】
・特別資金援助に対する政府の援助として、国債の交付だけでなく、エネルギー対策特別会計原子力損害賠償支援勘定から、資金の交付ができることとする。
(注)エネルギー政策特別会計を用いるのは経理区分を明らかにするため。

○原子力損害賠償支援機構(「機構」)が損害賠償を行うこととする。【第51条の2を新設】
・機構が損害賠償の支払代行(第三者弁済)を行うことができることとする。
(注)支払代行であって損害賠償債務を負うものではない。
・東京電力から機構に対して支払代行の委託をさせ、社員を出向させるなどによって、機構を事実上の支払窓口とし、東京電力に事故処理等に専心させる。
・機構には、東京電力の支払部局を移す形で大規模な支払部局を設ける。
・なお、機構は円滑な損害賠償の支払のため地方公共団体等に事情提供を求めることができる旨を規定する。

2 平成23年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案(「仮払法案」)の修正
○国の仮払金の支払事務を、機構に委託できることとする。【第8条の修正】
・機構に対して支払事務を委託し、支払代行とともに行わせる。
 (注)機構が支払代行を行うとしても、事故が収束するまで最終的な損害賠償額が確定せず支払代行ができないため、仮払金の支払が必要である。
・機構が仮払金の支払と支払代行を合わせて行えば、次のメリットがある。
 ・仮払金の支払後の国と東京電力の間の精算が容易になる。
 ・損害賠償の支払に際して仮払金の支払の際に得た情報(家族構成等)を用いることが可能となり、損害賠償の支払の迅速化につながる。

------------------------------
機構法案において、修正が許されないポイント

1 原子力損害賠償支援機構(「機構」)に、東京電力に対する支援について勘定区分を設けること
○東京電力に対する支援について勘定区分を設ける場合、会計上、東京電力への支援と認められず、債務超過と認定される(破綻する)。
・機構法案では、見積もられる損害賠償の総額を負債(未払費用)として計上する一方、同額以上の資産(機構に対する資金交付請求権)を計上することで、会計上、債務超過とならない仕組みとなっている。
・他電力の一般負担金を、機構が発足する以前の事故である今回の東京電力の支援に充てるのは適当でないとして、東京電力の支援に限って別勘定を設け、今後の支援と区別する(他電力の一般負担金を東京電力への支援及び国庫納付に充てない)との案をとる場合には、この仕組みが認められない。
・勘定区分を設ける場合、東京電力は機構から損害賠償に充てる資金の交付を受けてもその全額について自らが負担金をもって機構に支払う仕組みとなることから、機構から資金の交付は単なる借入れと評価されるため、資金として計上できなくなる。
(注)あるいは東京電力の損害賠償債務を事実上機構に付け替えた(「飛ばした」)と評価される。
・この結果、会計上、損害賠償額を負債として計上する一方、資産がなくなるため債務超過とされる。
・なお、これとは別に、原子力事業者(東京電力)に対する資金援助について、損害賠償に係る資金交付と、設備投資等に係る融資等について勘定区分を設けることは可能である。

2 原子力事業者(東京電力)の損害賠償総額や負担金額にあらかじめ上限を設けること
○損害賠償総額等にあらかじめ上限を設ける場合には、上限以上の損害賠償の支払について国の負担となることが確定する。
・事故が収束する見通しが立っておらず、また、事故が収束してもその後も損害賠償が発生する可能性があるため、損害賠償総額がどの程度の金額となるかは不明である。
・東京電力において、事故収束のための費用、廃炉費用、電力安定供給のための追加費用等がどの程度必要となるかは現時点で明らかではない。また、今後どの程度の利益の確保(電気料金の引上げ)ができるかも明らかではない。
・このような中で、仮に上限額を設けるとしても適切な損害賠償総額等の上限をあらかじめ定めることは困難であり、その金額が低い場合には国民負担が発生する。
・東京電力が徹底した合理化等により、負担できる限りの支払を行うべきものである。
・なお、時間をかければ上限を設けることはできる、原子力事業者の支払う負担金が巨額になる等の場合に政府が補助(資金交付)をおこなうこと(法案65条)とあらかじめ上限を設けることは同じ、との意見もあり得るが、東京電力への支援が急がれる中で、あらかじめ適切な上限額を設けることは困難であり、今後の事故の収束状況等によって、特別負担金の設定において、東京電力に適切な負担を定める、機構法案が適当である。

3 機構に、原子力事業者(東京電力)の損害賠償債務を承継させること
○仕組みによっては、損害賠償総額等に上限を設けることと同じとなる。この場合、上記2の問題がある。
○原子力事業者(東京電力)が損害賠償債務を負担しない場合、特別事業計画で定めた合理化等を実施させる実効性がなくなる。
・原子力事業者(東京電力)が損害賠償債務を負担しないこととなれば、原子力事業者は債務超過を免れ、資金繰り等について民間金融機関に依存することが可能となるため、機構から資金援助を受ける必要がなくなる。
・特別事業計画において合理化案を策定することを条件に、機構が損害賠償債務を承継する仕組みとしても、原子力事業者には合理化案を実施する必要がないため、実効性がない。
・機構案は、原子力事業者の損害賠償の実施状況を勘案しながら資金援助を行う仕組みであるため、合理化案等を実施させる実効性がある。
・なお、機構が損害賠償の支払事務を行うこととすることは問題はない。

----------------------------


テーマ : 原発事故
ジャンル : ニュース

2011-08-10 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その11 原子力損害賠償支援機構法案に対する附帯決議

■16条「必要な援助」国の措置 その11 原子力損害賠償支援機構法案に対する附帯決議

--------------------------------
http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/current/f422_080201.pdf
原子力損害賠償支援機構法案に対する附帯決議
平成二十三年八月二日
参議院東日本大震災復興特別委員会


政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じるべきである。

一 原子力政策における国の関与及び責任の在り方については、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束等に向けた措置を国自ら実施することも含め、早急に見直しを行うこと。

二 本法はあくまでも被災者に対する迅速かつ適切な損害賠償を図るためのものであり、東京電力株式会社を救済することが目的ではない。したがって、東京電力株式会社の経営者の責任及び株主その他の利害関係者の負担の在り方を含め、国民負担を最小化する観点から、東京電力株式会社の再生の在り方については、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束、事故調査・検証の報告、概ねの損害賠償額などの状況を見つつ、早期に検討すること。

三 本法附則第六条第二項に規定する見直しに備え、原子力損害賠償支援機構の各機能が明確になるように計数管理する体制を整えること。

四 今回の賠償に際しては、原子力事業者による負担に伴う電気料金の安易な引上げを回避するとともに、電力供給システムのあり方について検討を行うなど、国民負担の最小化を図ること。

五 東京電力株式会社に対し、すべてのステークホルダーに対して必要な協力の要請を行うことを求めること。

六 今回の賠償の実施に当たっては、迅速かつ適切な紛争解決の仕組みを早急に構築すること。

七 本法附則第六条第一項に規定する「抜本的見直し」に際しては、原子力損害の賠償に関する法律第三条の責任の在り方、同法第七条の賠償措置額の在り方等国の責任の在り方を明確にすべく検討し、見直しを行うとともに、その際賠償の仮払いの法定化についても検討すること。

八 国からの交付国債によって原子力損害賠償支援機構が確保する資金は、原子力事業者が、原子力損害を賠償する目的のためだけに使われること。

九 原子力損害を受けた被害者の救済に万全を期すため、「特定地域中小企業特別資金」や「中小企業基盤整備機構を活用した無利子融資制度」等の政策金融の周知を図り、その最大限の活用を促すほか、金融機関に対し、被害者への円滑な資金融通に努めるよう要請すること。

十 本委員会は、本法の制定に伴い、平成二十三年六月十四日の閣議決定「東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて」の「具体的な支援の枠組み」は、その役割を終えたものと認識し、政府はその見直しを行うこと。

十一 本委員会は、本法附則第六条第一項に規定する「できるだけ早期に」は、一年を目途と、同条二項に規定する「早期に」は、二年を目途とすると認識し、政府はその見直しを行うこと。

十二 東京電力株式会社による賠償金等の支払いが停滞することのないよう、本法施行後、早急に原子力損害賠償支援機構を発足させ、迅速な賠償金等の支払いに係る体制の整備構築に万全を期すること。

十三 機構及び政府は、機構の活動状況及び財務状況、特別資金援助を受ける原子力事業者の特別事業計画の実施状況等を国会に対して求めに応じ定期に報告し、機構運営の透明性を担保するとともに、国民負担の最小化や安易な電気料金値上げの回避に努めること。

十四 政府は、原子力事業者の株式や電力債の市場動向を注視して、機構と協力して原子力事業者を起因した金融市場の大きな混乱や金融システムの機能不全が発生することのないように努力すること。

十五 原子力損害賠償の特別事業計画の策定に当たっては、福島原子力発電事故の収束がいまだ見えない中、長期的な視点に立って、原子力事業者による被災地域の土地の買取りや放射性物質で汚染された土壌やがれき等の処理などの検討を含め、国の責任により迅速かつ適切な損害賠償の枠組みを構築するように万全を期すこと。

右決議する。

---------------------------------


・東京プレスクラブ
http://tokyopressclub.com/

https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=explorer&chrome=true&srcid=0B1xBQ3bNCL-XMWU0ZmEzZjItZWRiMC00NDY1LWIxNWItZGQwYTk5NjcxMjA5&hl=ja


原子力損害賠償支援機構法案に対する附帯決議(案)
平成二十三年七月○日
衆議院東日本大震災復興特別委員会

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について遺漏なきを期すべきである。

一 原子力政策における国の関与及び責任の在り方について、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束等を国自ら実施することも含め、早急に見直しを行うこと。

二 東京電力株式会社の再生の在り方については、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束、事故調査・検証の報告、概ねの損害賠償額などを見つつ、改めて検討すること。

三 法附則第六条第二項に規定する見直しに備え、原子力損害賠償支援機構の各機能が明確になるように計数管理する体制を整えること。

四 今回の賠償に際しては、原子力事業者による負担に伴う電気料金への転嫁の回避など、国民負担の最小化を図ること。

五 東京電力株式会社に対し、すべてのステークホルダーに対して必要な協力の要請を行うことを求めること。

六 賠償の実施に当たっては、標準的な処理を行うなど迅速かつ適切な紛争解決の仕組みを早急に構築すること。

七 法附則第六条第一項に規定する「抜本的見直し」に際しては、原子力損害の賠償に関する法律第三条の責任の在り方、同法七条の賠償措置額の在り方等国の責任の在り方を明確にすべく検討し、見直しを行うこと。

八 国からの交付国債によって原子力損害賠償支援機構が確保する資金は、原子力事業者が、原子力損害を賠償する目的のためだけに使われること。

九 原子力損害を受けた被害者の救済に万全を期すため、「特定地域中小企業特別資金」や「中小企業基盤整備機構を活用した無利子融資制度」等の政策金融の周知を図り、その最大限の活用を促すほか、金融機関に対し、被害者への円滑な資金融通に努めるよう要請すること。


一 本委員会は、本法の制定に伴い、平成二十三年六月十四日の閣議決定「東京電力福島第一原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて」の「具体的な支援の枠組み」は、その役割を終えたものと認識する。

二 本委員会は、法附則第六条第一項ら規定する「できるだけ早期に」は、一年を目途とすると認識する。

 右決議する。


-------------------------------------


テーマ : 原発事故
ジャンル : ニュース

2011-07-27 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その10 原子力損害賠償支援機構法案(修正案)

■16条「必要な援助」国の措置 その10 原子力損害賠償支援機構法案(修正案)


・東京プレスクラブ
http://tokyopressclub.com/
http://tokyopressclub.com/post/8042816081


原子力損害賠償支援機構法案(修正案)
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=explorer&chrome=true&srcid=0B1xBQ3bNCL-XZDEyMTY2YTQtYzM5ZC00N2EzLThiOGYtNjk4OGMxMTgxNzZi&hl=ja


修正前の法案
http://genbaihou.blog59.fc2.com/blog-entry-127.html



主要箇所
・第2条(国の責務)新設
・第51条(資金の交付)新設
・第55条(機構による原子力損害の賠償の支払等)新設
・第58条4項 計数の管理 新設
・附則3条2項以下 原子力事業者の経営の合理化、株主その他の利害関係人の協力
・附則6条 賠償法の改正等の抜本的見直し等の必要な措置

--------------------------------------
(国の責務)
第2条 国は、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っていることに鑑み、原子力損害賠償支援機構が前条の目的を達することができるよう、万全の措置を講ずるものとする。

(資金の交付)
第51条 政府は、機構が特別資金援助に係る資金交付を行う場合において、第48条第2項の規定による国債の交付がされてもなお当該資金交付に係る資金に不足を生ずるおそれがあると認めるときに限り、当該資金交付を行うために必要となる資金の確保のため、予算で定める額の範囲内において、機構に対し、必要な資金を交付することができる。

(機構による原子力損害の賠償の支払等)
第55条 機構は、資金援助を受けた原子力事業者の委託を受けて、当該原子力事業者に係る原子力損害の賠償の全部又は一部の支払を行うことができる。
 2 機構は、前項の規定による支払を行うため必要があると認めるときは、官庁、公共団体その他の者に照会し、又は協力を求めることができる。
 3 機構は、平成23年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律(平成23年法律第   号)の定めるところにより、同法第15条に規定する主務大臣又は同法第8条第1項の規定により仮払金の支払に対する事務の一部を行う都道府県知事の委託を受けて、同法第3条第1項の規定による仮払金の支払に関する事務の一部(会計法(昭和22年法律第35号)に基づく支出の決定及び交付の事務を除く。)を行うことができる。

(財務諸表等)
第58条 機構は、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分又は損失の処理に関する書類その他主務省令で定める書類及びこれらの附属明細書(以下この条において「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 機構は、前項の規定により財務諸表を主務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3 機構は、第一項の規定による主務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表並びに前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見書を、各事務所に備えて置き、主務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
4 機構は,負担金について,原子力事業者ごとに計数を管理しなければならない。


付則
(経過措置)
第3条 第41条の規定は、この法律の施行前に生じた原子力損害についても適用する。
 2 この法律の施行前に生じた原子力損害に関し資金援助を機構に申し込む原子力事業者は、その経営の合理化及び経営責任の明確化を徹底して行うとともに、当該原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施のため、当該原子力事業者の株主その他の利害関係者に対し、必要な協力を求めなければならない。

(検討)
第6条 政府は、この法律の施行後できるだけ早期に、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故(以下「平成23年原子力事故」という。)の原因等の検証、平成23年原子力事故に係る原子力損害の賠償の実施の状況、経済金融情勢等を踏まえ、原子力損害の賠償に係る制度における国の責任の在り方、原子力発電所の事故が生じた場合におけるその収束等に係る国の関与及び責任の在り方等について、これを明確にする観点から検討を加えるとともに、原子力損害の賠償に係る紛争を迅速かつ適切に解決するための組織の整備について検討を加え、これらの結果に基づき、賠償法の改正等の抜本的な見直しをはじめとする必要な措置を講ずるものとする。
 2 政府は、この法律の施行後早期に、平成23年原子力事故の原因等の検証、平成23年原子力事故に係る原子力損害の賠償の実施の状況、経済金融情勢等を踏まえ、平成23年原子力事故に係る資金援助に要する費用に係る当該資金援助を受ける原子力事業者と政府及び他の原子力事業者との間の負担の在り方、当該資金援助を受ける原子力事業者の株主その他の利害関係者の負担の在り方等を含め、国民負担を最小化する観点から、この法律の施行状況について検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。
 3 政府は、国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図る観点から、電気供給に係る体制の整備を含むエネルギーに関する政策の在り方についての検討を踏まえつつ、原子力政策における国の責任の在り方等について検討を加え、その結果に基づき、原子力に関する法律の抜本的な見直しを含め、必要な措置を講ずるものとする。


-------------------------------


テーマ : 原発事故
ジャンル : ニュース

2011-07-26 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その7 原子力損害賠償支援機構法案の概要等 経産省

■16条「必要な援助」国の措置 その7 原子力損害賠償支援機構法案の概要等 経産省

http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/taiou_honbu/index.html

原子力損害賠償支援機構法案の概要
平成23年6月
内閣官房


1.法案の趣旨
東京電力福島原子力発電所事故による大規模な原子力損害を受け、政府として、

①被害者への迅速かつ適切な損害賠償のための万全の措置
②東京電力福島原子力発電所の状態の安定化・事故処理に関係する事業者等への悪影響の回避
③電力の安定供給

の3つを確保するため、「国民負担の極小化」を図ることを基本として、損害賠償に関する支援を行うための所要の措置を講ずる。


2.法案の概要
原子力事業に係る巨額の損害賠償が生じる可能性を踏まえ、原子力事業者による相互扶助の考えに基づき、将来にわたって原子力損害賠償の支払等に対応できる支援組織(機構)を中心とした仕組みを構築する。

(1)原子力損害賠償支援機構の設置、原子力事業者からの負担金の収納原子力損害が発生した場合の損害賠償の支払等に対応する支援組織として、原子力損害賠償支援機構を設け、損害賠償に備えるため積立てを行う。
 機構は、機構の業務に要する費用として、原子力事業者から負担金の収納を行う。
 機構に、第三者委員会的な組織として「運営委員会」を設置し、原子力事業者への資金援助に係る議決等、機構の業務運営に関する議決を行う。

(2)機構による通常の資金援助
 原子力事業者が損害賠償を実施する上で機構の援助を必要とするときは、機構は、運営委員会の議決を経て、資金援助(資金の交付、株式の引受け、融資、社債の購入等)を行う。
 機構は、資金援助に必要な資金を調達するため、政府保証債の発行、金融機関からの借入れをすることができる。

(3)機構による特別資金援助
①特別事業計画の認定
 機構が原子力事業者に資金援助を行う際、政府の特別な支援が必要な場合、原子力事業者と共に「特別事業計画」を作成し、主務大臣の認定を求める。
 特別事業計画には、原子力損害賠償額の見通し、賠償の迅速かつ適切な実施のための方策、資金援助の内容及び額、経営の合理化の方策、賠償履行に要する資金を確保するための関係者(ステークホルダー)の協力の要請、経営責任の明確化のための方策等について記載する。
 機構は、計画作成にあたり原子力事業者の資産の厳正かつ客観的な評価及び
経営内容の徹底した見直しを行う。主務大臣は、関係行政機関の長への協議を経て、特別事業計画を認定する。
②特別事業計画に基づく事業者への援助
 主務大臣の認定を受け、機構は、特別事業計画に基づく資金援助(特別援助)を実施するため、政府は機構に国債を交付し、機構は国債の償還を求め(現金化)、原子力事業者に対し必要な資金を交付する。
 機構は、政府保証債の発行等により資金を調達し、事業者を支援する。

(4)機構による国庫納付
 機構から援助を受けた原子力事業者は、特別負担金を支払う。
 機構は、負担金等をもって国債の償還額に達するまで国庫納付を行う。
 ただし、政府は、負担金によって電気の安定供給等に支障を来し、または利用者に著しい負担を及ぼす過大な負担金を定めることとなり、国民生活・国民経済に重大な支障を生ずるおそれがある場合、機構に対して必要な資金の交付を行うことができる。

(5)損害賠償の円滑化業務
 損害賠償の円滑な実施を支援するため、①被害者からの相談に応じ必要な情報の提供及び助言、②原子力事業者が保有する資産の買取りを行う。


3.閣議日
 平成23 年6月14 日


4.施行期日等
 公布の日から施行する。なお、政府は、エネルギーに関する施策の在り方についての検討を踏まえつつ、法律施行後、適当な時期に、①損害賠償の実施の状況、②電力の安定供給等事業の運営の状況、③経済金融情勢その他の事情、等について検討し、所要の措置を講ずる。


--------------------------------
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/taiou_honbu/pdf/songaibaisho_110614_04.pdf

理由
 原子力損害の賠償に関する法律の規定により原子力事業者が賠償の責めに任ずべき額が同法の賠償措置額を超える原子力損害が生じた場合において、当該原子力事業者が損害を賠償するために必要な資金の交付その他の業務を行うことにより、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保を図ることを目的とする法人として、原子力損害賠償支援機構を設立する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

--------------------------------
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/taiou_honbu/pdf/songaibaisho_110614_05.pdf

東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて
平成23 年6月14 日
閣議決定

 東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の福島原子力発電所事故(以下「事故」という。)については、平成23 年4月17 日に東京電力が「福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」(以下「道筋」という。)を公表している。政府は、東京電力に対し、この道筋の着実かつ極力早期の実施を求めているところであり、また、定期的にフォローアップを行い、作業の進捗確認と必要な安全性確認を行うこととしている。政府としては、一日も早く炉心を冷却し安定した状態を実現すべく、国内外のあらゆる知見、技術等得られる全ての力を結集し、万全の対策を講ずる。
 事故によって住民や事業者の方々に大きな損害が発生していることに対し、今般、東京電力が、原子力損害の賠償に関する法律(昭和36 年法律第147 号。以下「原賠法」という。)に基づく公平かつ迅速な賠償を行う旨の表明があった
 また、東日本大震災による東京電力福島原子力発電所の事故等により資金面での困難を理由として、政府による支援の要請があった

 この要請に関し、
第一に、賠償総額に事前の上限を設けることなく、迅速かつ適切な賠償を確実に実施すること、
第二に、東京電力福島原子力発電所の状態の安定化に全力を尽くすとともに、従事する者の安全・生活環境を改善し、経済面にも十分配慮すること、
第三に、電力の安定供給、設備等の安全性を確保するために必要な経費を確保すること、
第四に、上記を除き、最大限の経営合理化と経費削減を行うこと
第五に、厳正な資産評価、徹底した経費の見直し等を行うため、政府が設ける第三者委員会の経営財務の実態の調査に応じること、
第六に、全てのステークホルダーに協力を求め、取り分け、金融機関から得られる協力の状況について政府に報告を行うことについて東京電力に確認を求めたところ、これらを実施することが確認された。

 政府として、
第一に、迅速かつ適切な損害賠償のための万全の措置、
第二に、東京電力福島原子力発電所の状態の安定化及び事故処理に関係する事業者等への悪影響の回避、そして
第三に、国民生活に不可欠な電力の安定供給という三つを確保しなければならない。

 このため、政府は、これまで政府と原子力事業者が共同して原子力政策を推進してきた社会的責務を認識しつつ、原賠法の枠組みの下で、国民負担の極小化を図ることを基本として東京電力に対する支援を行うものとする。
 政府は、今回の事態を踏まえ、将来にわたって原子力損害賠償の支払等に対応できる枠組みを設けることとし、東京電力以外の原子力事業者にも参加を求めることとする。

 また、電力事業形態の在り方等を含むエネルギー政策の見直しの検討を進め、所要の改革を行うこととする。今回の支援の枠組みが、この検討・改革に支障を生じさせないようにするとともに、一定期間後に、被害者救済に遺漏がないか、電力の安定供給が図られているか、金融市場の安定が図られているか等について検討を行い、必要な場合には追加的な措置を講ずるものとする。


(具体的な支援の枠組み)
 政府の東京電力に対する支援の枠組みとして、次のように原子力事業者を対象とする一般的な支援の枠組みを策定する。

1.原子力損害が発生した場合の損害賠償の支払等に対応する支援組織(以下「機構」という。)を設ける。

2.機構への参加を義務づけられる者は原子力事業者である電力会社を基本とする。参加者は機構に対し負担金を支払う義務を負うこととし、十分な資金を確保する。負担金は、事業コストから支払を行う。

3.機構は、原子力損害賠償のために資金が必要な原子力事業者に対し援助(資金の交付、資本充実等)を行う。援助には上限を設けず、必要があれば何度でも援助し、損害賠償、設備投資等のために必要とする金額のすべてを援助できるようにし、原子力事業者を債務超過にさせない

4.政府または機構は、原子力損害の被害者からの相談に応じる。また、機構は、原子力事業者からの資産の買取りを行う等、円滑な賠償のために適切な役割を果たす。

5.政府は、機構に対し交付国債の交付、政府保証の付与等必要な援助を行う。

6.政府は、援助を行うに先立って原子力事業者からの申請を受け、必要な援助の内容、経営合理化等を判断し、一定期間、原子力事業者の経営合理化等について監督(認可等)をする。

7.原子力事業者は、機構から援助を受けた場合、毎年の事業収益等を踏まえて設定される特別な負担金の支払を行う。

8.機構は、原子力事業者からの負担金等をもって必要な国庫納付を行う。

9.原子力事業者が負担金の支払により電力の安定供給に支障が生じるなど例外的な場合には、政府が補助を行うことができる条項を設ける。

-------------------------------------


テーマ : 原発事故
ジャンル : ニュース

2011-06-15 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その6 原子力損害賠償支援機構法(案) 条文

■16条「必要な援助」国の措置 その6 原子力損害賠償支援機構法(案) 条文

原子力損害賠償支援機構法
目次
第一章総則(第一条―第七条)
第二章設立(第八条―第十二条)
第三章運営委員会(第十三条―第二十一条)
第四章役員等(第二十二条―第三十三条)
第五章業務
第一節業務の範囲等(第三十四条―第三十六条)
第二節負担金(第三十七条―第三十九条)
第三節資金援助
第一款通則(第四十条―第四十三条)
第二款特別事業計画の認定等(第四十四条―第四十六条)
第三款特別資金援助に対する政府の援助(第四十七条―第四十九条)
第四款負担金の額の特例(第五十条)
第四節損害賠償の円滑な実施に資するための相談その他の業務(第五十一条・第五十二条)
第六章財務及び会計(第五十三条―第六十条)
第七章監督(第六十一条・第六十二条)
第八章雑則(第六十三条―第六十九条)
第九章罰則(第七十条―第七十六条)
附則


------------------------
第一章 総則

(目的)
第一条 原子力損害賠償支援機構は、原子力損害の賠償に関する法律(昭和三十六年法律第百四十七号。以下「賠償法」という。)第三条の規定により原子力事業者(第三十七条第一項に規定する原子力事業者をいう。第三十六条において同じ。)が賠償の責めに任ずべき額が賠償法第七条第一項に規定する賠償措置額(第四十条第一項において単に「賠償措置額」という。)を超える原子力損害(賠償法第二条第二項に規定する原子力損害をいう。以下同じ。)が生じた場合において、当該原子力事業者が損害を賠償するために必要な資金の交付その他の業務を行うことにより、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等(第三十七条第一項に規定する原子炉の運転等をいう。)に係る事業の円滑な運営の確保を図り、もって国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。

(法人格)
第二条 原子力損害賠償支援機構(以下「機構」という。)は、法人とする。

(数)
第三条 機構は、一を限り、設立されるものとする。

(資本金)
第四条 機構の資本金は、その設立に際し、政府及び政府以外の者が出資する額の合計額とする。
2 機構は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。

(名称)
第五条 機構は、その名称中に原子力損害賠償支援機構という文字を用いなければならない。
2 機構でない者は、その名称中に原子力損害賠償支援機構という文字を用いてはならない。

(登記)
第六条 機構は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。

(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用)
第七条 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条及び第七十八条の規定は、機構について準用する。



第二章 設立

(発起人)
第八条 機構を設立するには、電気事業に関して専門的な知識と経験を有する者三人以上が発起人になることを必要とする。

(定款の作成等)
第九条 発起人は、速やかに、機構の定款を作成し、政府以外の者に対し機構に対する出資を募集しなければならない。
2 前項の定款には、次の事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 資本金及び出資に関する事項
五 運営委員会に関する事項
六 役員に関する事項
七 業務及びその執行に関する事項
八 財務及び会計に関する事項
九 定款の変更に関する事項
十 公告の方法

(設立の認可)
第十条 発起人は、前条第一項の募集が終わったときは、速やかに、定款を主務大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。

(事務の引継ぎ)
第十一条 発起人は、前条の認可を受けたときは、遅滞なく、その事務を機構の理事長となるべき者に引き継がなければならない。
2 機構の理事長となるべき者は、前項の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政府及び出資の募集に応じた政府以外の者に対し、出資金の払込みを求めなければならない。

(設立の登記)
第十二条機構の理事長となるべき者は、前条第二項の規定による出資金の払込みがあったときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。
2 機構は、設立の登記をすることにより成立する。



第三章 運営委員会

(設置)
第十三条 機構に、運営委員会を置く。

(権限)
第十四条 この法律で別に定めるもののほか、次に掲げる事項は、運営委員会の議決を経なければならない。
一 定款の変更
二 業務方法書の作成又は変更
三 予算及び資金計画の作成又は変更
四 決算
五 その他運営委員会が特に必要と認める事項

(組織)
第十五条 運営委員会は、委員八人以内並びに機構の理事長及び理事をもって組織する。
2 運営委員会に委員長一人を置き、委員のうちから、委員の互選によってこれを定める。
3 委員長は、運営委員会の会務を総理する。
4 運営委員会は、あらかじめ、委員のうちから、委員長に事故がある場合に委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。

(委員の任命)
第十六条 委員は、電気事業、経済、金融、法律又は会計に関して専門的な知識と経験を有する者のうちから、機構の理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。

(委員の任期)
第十七条 委員の任期は、二年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。

(委員の解任)
第十八条 機構の理事長は、委員が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、主務大臣の認可を受けて、その委員を解任することができる。
一 破産手続開始の決定を受けたとき。
二 禁錮以上の刑に処せられたとき。
三 心身の故障のため職務を執行することができないと認められるとき。
四 職務上の義務違反があるとき。

(議決の方法)
第十九 条運営委員会は、委員長又は第十五条第四項に規定する委員長の職務を代理する者のほか、委員並びに機構の理事長及び理事の過半数が出席しなければ、会議を開き、議決をすることができない。
2 運営委員会の議事は、出席した委員並びに機構の理事長及び理事の過半数をもって決する。可否同数のときは、委員長が決する。

(委員の秘密保持義務)
第二十条 委員は、その職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。委員がその職を退いた後も、同様とする。

(委員の地位)
第二十一条 委員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。



第四章 役員等

(役員)
第二十二条 機構に、役員として理事長一人、理事四人以内及び監事一人を置く。

(役員の職務及び権限)
第二十三条 理事長は、機構を代表し、その業務を総理する。
2 理事は、理事長の定めるところにより、機構を代表し、理事長を補佐して機構の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。
3 監事は、機構の業務を監査する。
4 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、運営委員会、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。

(役員の任命)
第二十四条 理事長及び監事は、主務大臣が任命する。
2 理事は、理事長が主務大臣の認可を受けて任命する。

(役員の任期)
第二十五条 役員の任期は、二年とする。ただし、役員が欠けた場合における補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 役員は、再任されることができる。

(役員の欠格条項)
第二十六条 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることができない。

(役員の解任)
第二十七条 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条の規定に該当するに至ったときは、その役員を解任しなければならない。
2 主務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が第十八条各号のいずれかに該当するに至ったときその他役員たるに適しないと認めるときは、第二十四条の規定の例により、その役員を解任することができる。

(役員の兼職禁止)
第二十八条 役員(非常勤の者を除く。)は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

(監事の兼職禁止)
第二十九条 監事は、理事長、理事、運営委員会の委員又は機構の職員を兼ねてはならない。

(代表権の制限)
第三十条 機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、監事が機構を代表する。

(代理人の選任)
第三十一条 理事長は、機構の職員のうちから、機構の業務の一部に関する一切の裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する代理人を選任することができる。

(職員の任命)
第三十二条 機構の職員は、理事長が任命する。

(役員等の秘密保持義務等)
第三十三条 第二十条及び第二十一条の規定は、役員及び職員について準用する。



第五章 業務

第一節 業務の範囲等

(業務の範囲)
第三十四条 機構は、第一条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 次節の規定による負担金の収納
二 第三節の規定による資金援助その他同節の規定による業務
三 第四節の規定による相談その他同節の規定による業務
四 前三号に掲げる業務に附帯する業務

(業務方法書)
第三十五条 機構は、業務開始の際、業務方法書を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の業務方法書には、負担金に関する事項その他主務省令で定める事項を記載しなければならない。

(報告の徴収等)
第三十六条 機構は、その業務を行うため必要があるときは、原子力事業者に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。
2 前項の規定により報告又は資料の提出を求められた原子力事業者は、遅滞なく、報告又は資料の提出をしなければならない。

第二節 負担金
(負担金の納付)
第三十七条 原子力事業者(次に掲げる者(これらの者であった者を含む。)であって、原子炉の運転等(賠償法第二条第一項に規定する原子炉の運転等のうち第一号に規定する実用発電用原子炉又は第二号に規定する実用再処理施設に係るものをいう。以下同じ。)をしているものをいう。以下同じ。)は、機構の事業年度ごとに、機構の業務に要する費用に充てるため、機構に対し、負担金を納付しなければならない。
一 実用発電用原子炉(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。次号において「原子炉等規制法」という。)第二十三条第一項第一号に規定する実用発電用原子炉をいう。次号において同じ。)に係る同項の許可を受けた者
二 実用再処理施設(原子炉等規制法第四十四条第二項第二号に規定する再処理施設のうち実用発電用原子炉において燃料として使用した核燃料物質(原子力基本法(昭和三十年法律第百八十六号)第三条第二号に規定する核燃料物質をいう。)に係る再処理(原子炉等規制法第二条第八項に規定する再処理をいう。)を行うものとして政令で定めるものをいう。)に係る原子炉等規制法第四十四条第一項の指定を受けた者
2 前項の負担金は、当該事業年度の終了後三月以内に納付しなければならない。ただし、当該負担金の額の二分の一に相当する金額については、当該事業年度終了の日の翌日以後六月を経過した日から三月以内に納付することができる。
3 機構は、負担金をその納期限までに納付しない原子力事業者があるときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
4 主務大臣は、前項の規定による報告を受けたときは、その旨を公表するものとする。

(負担金の額)
第三十八条 前条第一項の負担金の額は、各原子力事業者につき、一般負担金年度総額(機構の事業年度ごとに原子力事業者から納付を受けるべき負担金の額(第五十条第一項に規定する特別負担金額を除く。)の総額として機構が運営委員会の議決を経て定める額をいう。以下この条において同じ。)に負担金率(一般負担金年度総額に対する各原子力事業者が納付すべき額の割合として機構が運営委員会の議決を経て各原子力事業者ごとに定める割合をいう。以下この条において同じ。)を乗じて得た額とする。
2 一般負担金年度総額は、次に掲げる要件を満たすために必要なものとして主務省令で定める基準に従って定められなければならない。
一 機構の業務に要する費用の長期的な見通しに照らし、当該業務を適正かつ確実に実施するために十分なものであること。
二 各原子力事業者の収支の状況に照らし、電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営に支障を来し、又は当該事業の利用者に著しい負担を及ぼすおそれのないものであること。
3 負担金率は、各原子力事業者の原子炉の運転等に係る事業の規模、内容その他の事情を勘案して主務省令で定める基準に従って定められなければならない。
4 機構は、一般負担金年度総額若しくは負担金率を定め、又はこれらを変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
5 主務大臣は、一般負担金年度総額について前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
6 機構は、第四項の認可を受けたときは、遅滞なく、当該認可に係る一般負担金年度総額又は負担金率を原子力事業者に通知しなければならない。
7 主務大臣は、機構の業務の実施の状況、各原子力事業者の原子炉の運転等に係る事業の状況その他の事情に照らし必要と認めるときは、機構に対し、一般負担金年度総額又は負担金率の変更をすべきことを命ずることができる。

(延滞金)
第三十九条 原子力事業者は、負担金をその納期限までに納付しない場合には、機構に対し、延滞金を納付しなければならない。
2 延滞金の額は、未納の負担金の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した額とする。

第三節 資金援助

第一款 通則
(資金援助の申込み)
第四十条 原子力事業者は、賠償法第三条の規定により当該原子力事業者が損害を賠償する責めに任ずべき額(以下この条及び第四十二条第一項において「要賠償額」という。)が賠償措置額を超えると見込まれる場合には、機構が、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保に資するため、次に掲げる措置(以下「資金援助」という。)を行うことを、機構に申し込むことができる。
一 当該原子力事業者に対し、要賠償額から賠償措置額を控除した額を限度として、損害賠償の履行に充てるための資金を交付すること(以下「資金交付」という。)。
二 当該原子力事業者が発行する株式の引受け
三 当該原子力事業者に対する資金の貸付け
四 当該原子力事業者が発行する社債又は主務省令で定める約束手形の取得
五 当該原子力事業者による資金の借入れに係る債務の保証
2 前項の規定による申込みを行う原子力事業者は、機構に対し、次に掲げる事項を記載した書類を提出しなければならない。
一 原子力損害の状況
二 要賠償額の見通し及び損害賠償の迅速かつ適切な実施のための方策
三 資金援助を必要とする理由並びに実施を希望する資金援助の内容及び額
四 事業及び収支に関する中期的な計画

(資金援助の決定)
第四十一条 機構は、前条第一項の規定による申込みがあったときは、遅滞なく、運営委員会の議決を経て、当該申込みに係る資金援助を行うかどうか並びに当該資金援助を行う場合にあってはその内容及び額を決定しなければならない。
2 機構は、前項の規定による決定をしたときは、遅滞なく、当該決定に係る事項を当該申込みを行った原子力事業者に通知するとともに、主務大臣に報告しなければならない。
3 主務大臣は、前項の規定による報告を受けた場合において、当該報告に係る決定を受けた原子力事業者の原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保を図るため必要があると認めるときは、機構に対し、当該決定の変更を命ずることができる。

(資金援助の内容等の変更)
第四十二条 前条第一項の規定による資金援助を行う旨の決定を受けた原子力事業者は、要賠償額の増加その他の事情により必要が生じた場合には、当該資金援助の内容又は額の変更の申込みをすることができる。
2 前項の申込みを行う原子力事業者は、機構に対し、第四十条第二項各号に掲げる事項を記載した書類を提出しなければならない。
3 機構は、第一項の申込みがあったときは、遅滞なく、運営委員会の議決を経て、当該申込みに係る資金援助の内容又は額の変更を行うかどうかを決定しなければならない。
4 前条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による決定について準用する。

(交付資金の返還)
第四十三条 機構は、資金交付を受けた原子力事業者の損害賠償の履行の状況に照らし、当該原子力事業者に対する当該資金交付の額から当該履行に充てられた額を控除した額の全部又は一部が、当該履行に充てられる見込みがなくなったと認めるときは、その額を機構に対し納付することを求めなければならない。


第二款 特別事業計画の認定等

(特別事業計画の認定)
第四十四条 機構は、第四十一条第一項の規定による資金援助を行う旨の決定をしようとする場合において、当該資金援助に係る資金交付に要する費用に充てるため第四十七条第二項の規定による国債の交付を受ける必要があり、又はその必要が生ずることが見込まれるときは、運営委員会の議決を経て、当該資金援助の申込みを行った原子力事業者と共同して、当該原子力事業者による損害賠償の実施その他の事業の運営及び当該原子力事業者に対する資金援助に関する計画(以下「特別事業計画」という。)を作成し、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 特別事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 第四十条第二項第一号、第二号及び第四号に掲げる事項
二 原子力事業者の経営の合理化のための方策
三 前号に掲げるもののほか、原子力損害の賠償の履行に充てるための資金を確保するための原子力事業者による関係者に対する協力の要請その他の方策
四 原子力事業者の資産及び収支の状況に係る評価に関する事項
五 原子力事業者の経営責任の明確化のための方策
六 原子力事業者に対する資金援助の内容及び額
七 交付を希望する国債の額その他資金援助に要する費用の財源に関する事項
八 その他主務省令で定める事項
3 機構は、特別事業計画を作成しようとするときは、当該原子力事業者の資産に対する厳正かつ客観的な評価及び経営内容の徹底した見直しを行わなければならない。
4 主務大臣は、第一項の認定の申請があった特別事業計画が次に掲げる要件の全てに該当すると認める場合に限り、同項の認定をすることができる。
一 当該原子力事業者による原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保を図る上で適切なものであること。
二 第二項第二号に掲げる事項が、当該原子力事業者が原子力損害の賠償の履行に充てるための資金を確保するため最大限の努力を尽くすものであること。
三 円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
5 主務大臣は、第一項の認定をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣その他関係行政機関の長に協議しなければならない。
6 主務大臣は、第一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨及び当該認定に係る特別事業計画(以下「認定特別事業計画」という。)を公表するものとする。ただし、当該特別事業計画を提出した原子力事業者の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該原子力事業者の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。

(認定特別事業計画の変更)
第四十五条 機構及び原子力事業者は、認定特別事業計画の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 機構は、前項の認定の申請をしようとするときは、運営委員会の議決を経なければならない。
3 主務大臣は、第一項の認定の申請があったときは、次に掲げる要件の全てに該当すると認める場合に限り、同項の認定をするものとする。
一 変更後の特別事業計画が前条第四項各号に掲げる要件を満たしていること。
二 損害賠償の実施の状況その他の事情に照らし、認定特別事業計画の変更をすることについてやむを得ない事情があること。
4 前条第五項及び第六項の規定は、第一項の認定について準用する。

(認定特別事業計画の履行の確保)
第四十六条 主務大臣は、第四十四条第一項の認定の日から次に掲げる条件の全てが満たされたと認めて主務大臣が告示する日までの間(第三項及び第五十条第一項において「特別期間」という。)、認定特別事業計画(変更があったときは、その変更後のもの。以下この項において同じ。)の履行の確保のために必要があると認めるときは、第四十四条第一項の認定(前条第一項の認定を含む。第六十六条第二項において同じ。)を受けた原子力事業者(以下「認定事業者」という。)に対し、認定特別事業計画の履行状況につき報告を求め、又は必要な措置を命ずることができる。
一 認定事業者の損害賠償の履行の状況及び認定特別事業計画に基づく資金援助(以下「特別資金援助」という。)の実施の状況に照らし、当該認定事業者に対する特別資金援助に係る資金交付を行うために新たに次条第二項の規定による国債の交付を行う必要が生ずることがないと認められること。
二 次条第二項の規定により機構に交付された国債のうち第四十八条第二項の規定により償還を受けていないものが政府に返還されていること。
三 第五十六条第四項の規定により機構が国庫に納付した額の合計額が第四十八条第二項の規定により国債の償還を受けた額の合計額に達していること。
2 主務大臣は、前項の規定により報告を求めた場合には、当該報告を公表することができる。
3 認定事業者が、当該認定に係る特別期間中に原子力事業者でなくなった場合には、当該原子力事業者でなくなった認定事業者は、当該特別期間中においては、引き続き原子力事業者であるものとみなして、この章の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。


第三款特別資金援助に対する政府の援助

(国債の交付)
第四十七条 政府は、機構が特別資金援助に係る資金交付を行うために必要となる資金の確保に用いるため、国債を発行することができる。
2 政府は、前項の規定により、予算で定める額の範囲内において、国債を発行し、これを機構に交付するものとする。
3 第一項の規定により発行する国債は、無利子とする。
4 第一項の規定により発行する国債については、譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができない。
5 前三項に定めるもののほか、第一項の規定により発行する国債に関し必要な事項は、財務省令で定める。

(国債の償還等)
第四十八条 機構は、特別資金援助に係る資金交付を行うために必要となる額を限り、前条第二項の規定により交付された国債の償還の請求をすることができる。
2 政府は、前条第二項の規定により交付した国債の全部又は一部につき機構から償還の請求を受けたときは、速やかに、その償還をしなければならない。
3 前項の規定による償還は、この法律の規定により行う原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施を確保するための財政上の措置に関する措置の経理を明確にすることを目的としてエネルギー対策特別会計に設けられる勘定の負担において行うものとする。
4 前項に規定する勘定の負担は、特別の資金の設置及び当該資金の適切な受払いその他の当該勘定における資金の確保に必要な措置により円滑に行われなければならない。
5 前各項に定めるもののほか、前条第二項の規定により政府が交付した国債の償還に関し必要な事項は、財務省令で定める。

(国債の返還等)
第四十九条 機構は、第四十七条第二項の規定により交付された国債のうち償還されていないものがある場合において、認定事業者の損害賠償の履行の状況及び特別資金援助の実施の状況に照らし、当該認定事業者に対する特別資金援助に係る資金交付を行うために新たに前条第一項の規定により国債の償還の請求を行う必要が生ずることがないと認めるときは、その償還されていない国債を政府に返還しなければならない。
2 政府は、前項の規定により国債が返還された場合には、直ちに、これを消却しなければならない。
3 前二項に定めるもののほか、第四十七条第二項の規定により政府が交付した国債の返還及び消却に関し必要な事項は、財務省令で定める。


第四款 負担金の額の特例

第五十条 認定事業者が、当該認定に係る特別期間内にその全部又は一部が含まれる機構の事業年度について納付すべき負担金の額は、第三十八条第一項の規定にかかわらず、同項の規定により算定した額に特別負担金額(認定事業者に追加的に負担させることが相当な額として機構が事業年度ごとに運営委員会の議決を経て定める額をいう。以下この条において同じ。)を加算した額とする。
2 特別負担金額は、認定事業者の収支の状況に照らし、電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営の確保に支障を生じない限度において、認定事業者に対し、できるだけ高額の負担を求めるものとして主務省令で定める基準に従って定められなければならない。
3 機構は、特別負担金額を定め、又はこれを変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
4 主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
5 機構は、第三項の認可を受けたときは、遅滞なく、当該認可に係る特別負担金額を認定事業者に通知しなければならない。


第四節 損害賠償の円滑な実施に資するための相談その他の業務

(相談及び情報提供等)
第五十一条 機構は、原子力事業者に対する資金援助を行った場合には、当該原子力事業者に係る原子力損害を受けた者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うものとする。この場合において、機構は、当該業務を第三者に委託することができる。

(資産の買取り)
第五十二条 機構は、資金援助を受けた原子力事業者からの申込みに基づき、当該資金援助に係る原子力損害の賠償の履行に充てるための資金の確保に資するため、当該原子力事業者の保有する資産の買取りを行うことができる。
2 機構は、前項の資産の買取りの申込みがあったときは、遅滞なく、運営委員会の議決を経て、当該資産の買取りを行うかどうかを決定しなければならない。
3 第四十一条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による決定について準用する。



第六章 財務及び会計

(事業年度)
第五十三条 機構の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。

(予算等の認可)
第五十四条 機構は、毎事業年度、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。

(財務諸表等)
第五十五条 機構は、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分又は損失の処理に関する書類その他主務省令で定める書類及びこれらの附属明細書(以下この条において「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 機構は、前項の規定により財務諸表を主務大臣に提出するときは、これに当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3 機構は、第一項の規定による主務大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表並びに前項の事業報告書、決算報告書及び監事の意見書を、各事務所に備えて置き、主務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。

(利益及び損失の処理)
第五十六条 機構は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失を埋め、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
2 機構は、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
3 機構は、予算をもって定める額に限り、第一項の規定による積立金を第三十四条第二号及び第三号に掲げる業務に要する費用に充てることができる。
4 機構は、特別資金援助に係る資金交付を行った場合には、毎事業年度、第一項に規定する残余があるときは、当該資金交付を行うために既に第四十八条第二項の規定により国債の償還を受けた額の合計額からこの項の規定により既に国庫に納付した額を控除した額までを限り、国庫に納付しなければならない。この場合において、第一項中「なお残余があるとき」とあるのは、「なお残余がある場合において、第四項の規定により国庫に納付しなければならない額を控除してなお残余があるとき」とする。
5 前項の規定による納付金に関し、納付の手続その他必要な事項は、政令で定める。

(借入金及び原子力損害賠償支援機構債)
第五十七条機構は、主務大臣の認可を受けて、金融機関その他の者から資金の借入れ(借換えを含む。)をし、又は原子力損害賠償支援機構債(以下「機構債」という。)の発行(機構債の借換えのための発行を含む。)をすることができる。この場合において、機構は、機構債の債券を発行することができる。
2 主務大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
3 第一項の規定による借入金の現在額及び同項の規定により発行する機構債の元本に係る債務の現在額の合計額は、政令で定める額を超えることとなってはならない。
4 第一項の規定による機構債の債権者は、機構の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
5 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
6 機構は、主務大臣の認可を受けて、機構債の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。
7 会社法(平成十七年法律第八十六号)第七百五条第一項及び第二項並びに第七百九条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。
8 第一項、第二項及び第四項から前項までに定めるもののほか、機構債に関し必要な事項は、政令で定める。

(政府保証)
第五十八条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の前条第一項の借入れ又は機構債に係る債務の保証をすることができる。

(余裕金の運用)
第五十九条 機構は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
一 国債その他主務大臣の指定する有価証券の保有
二 主務大臣の指定する金融機関への預金
三 その他主務省令で定める方法

(省令への委任)
第六十条 この法律に定めるもののほか、機構の財務及び会計に関し必要な事項は、主務省令で定める。



第七章 監督

(監督)
第六十一条 機構は、主務大臣が監督する。
2 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対し、その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。

(報告及び検査)
第六十二条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対しその業務に関し報告をさせ、又はその職員に機構の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。



第八章 雑則

(定款の変更)
第六十三条 定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(解散)
第六十四条 機構は、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを各出資者に対し、その出資額を限度として分配するものとする。
2 前項に規定するもののほか、機構の解散については、別に法律で定める。

(政府による資金の交付)
第六十五条 政府は、著しく大規模な原子力損害の発生その他の事情に照らし、機構の業務を適正かつ確実に実施するために十分なものとなるように負担金の額を定めるとしたならば、電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の円滑な運営に支障を来し、又は当該事業の利用者に著しい負担を及ぼす過大な額の負担金を定めることとなり、国民生活及び国民経済に重大な支障を生ずるおそれがあると認められる場合に限り、予算で定める額の範囲内において、機構に対し、必要な資金を交付することができる。

(法人税の特例)
第六十六条 原子力事業者が第三十七条の規定に基づき機構の事業年度について機構の業務に要する費用に充てることとされる負担金を納付する場合には、その納付する負担金の額は、当該事業年度終了の日の属する当該原子力事業者の事業年度(法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第十三条及び第十四条に規定する事業年度をいう。次項において同じ。)の所得の金額又は連結事業年度(同法第十五条の二に規定する連結事業年度をいう。次項において同じ。)の連結所得(同法第二条第十八号の四に規定する連結所得をいう。次項において同じ。)の金額の計算上、損金の額に算入する。
2 原子力事業者が第四十四条第一項の認定を受けたときは、その特別資金援助(第四十条第一項第一号に掲げる措置に限る。)による収益の額については、機構から交付を受けた資金の額を当該交付を受けた日の属する事業年度の所得の金額又は連結事業年度の連結所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
3 前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

(登録免許税の特例)
第六十七条 機構が第五十二条第一項の規定により特別資金援助に係る資金交付を受けた認定事業者から資産の買取りを行う場合における当該資産の買取りに伴う不動産の所有権の移転の登記については、財務省令で定めるところにより当該買取り後三月以内に登記を受けるものに限り、登録免許税を課さない。

(主務省令への委任)
第六十八条 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、主務省令で定める。

(主務大臣及び主務省令)
第六十九条 この法律における主務大臣及び主務省令は、政令で定める。



第九章罰則

第七十条 第二十条(第三十三条において準用する場合を含む。)の規定に違反してその職務上知ることのできた秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第七十一条 第四十六条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、五十万円以下の罰金に処する。

第七十二条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員又は職員は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第四十一条第二項(第四十二条第四項及び第五十二条第三項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
二 第六十二条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。

第七十三条 第三十六条第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

第七十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第七十一条又は前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

第七十五条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 この法律により主務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
二 第六条第一項の規定による政令に違反して登記することを怠ったとき。
三 第三十四条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
四 第三十七条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
五 第三十八条第七項、第四十一条第三項(第四十二条第四項及び第五十二条第三項において準用する場合を含む。)又は第六十一条第二項の規定による主務大臣の命令に違反したとき。
六 第五十五条第三項の規定に違反して、書類を備え置かず、又は閲覧に供しなかったとき。
七 第五十九条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。

第七十六条 第五条第二項の規定に違反した者は、二十万円以下の過料に処する。




附則

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にその名称中に原子力損害賠償支援機構という文字を用いている者については、第五条第二項の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。

第三条 第四十条の規定は、この法律の施行前に生じた原子力損害についても適用する。

第四条 機構の最初の事業年度は、第五十三条の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、その後最初の三月三十一日に終わるものとする。

第五条 機構の最初の事業年度の予算及び資金計画については、第五十四条第一項中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「機構の成立後遅滞なく」とする。

(検討)
第六条 政府は、この法律の施行後適当な時期において、国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図る観点から、エネルギーに関する施策の在り方についての検討を踏まえつつ、原子力損害の賠償の実施の状況、電気の安定供給その他の原子炉の運転等に係る事業の運営の状況、経済金融情勢その他の事情を勘案し、原子力損害に係る政府の援助の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(地方税法の一部改正)
第七条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

第七十二条の五第一項第五号中「委託者保護基金」の下に「、原子力損害賠償支援機構」を加える。

(行政事件訴訟法の一部改正)
第八条 行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)の一部を次のように改正する。

別表国立大学法人の項の前に次のように加える。
原子力損害賠償支援機構原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号)

(所得税法の一部改正)
第九条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。

別表第一健康保険組合及び健康保険組合連合会の項の次に次のように加える。

原子力損害賠償支援機構原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号)

(法人税法の一部改正)
第十条 法人税法の一部を次のように改正する。

別表第二健康保険組合及び健康保険組合連合会の項の次に次のように加える。

原子力損害賠償支援機構原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号)

(消費税法の一部改正)
第十一条 消費税法(昭和六十三年法律第百八号)の一部を次のように改正する。

別表第三第一号の表健康保険組合及び健康保険組合連合会の項の次に次のように加える。

原子力損害賠償支援機構原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号)

(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律の一部改正)
第十二条 独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成十三年法律第百四十号)の一部を次のように改正する。

別表第一国立大学法人の項の前に次のように加える。

原子力損害賠償支援機構原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号)

(独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律の一部改正)
第十三条 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。

別表株式会社日本政策金融公庫の項の次に次のように加える。

原子力損害賠償支援機構原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号)

(特別会計に関する法律の一部改正)
第十四条 特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。

第八十五条第一項中「及び電源利用対策」を「、電源利用対策及び原子力損害賠償支援対策」に改め、同条に次の一項を加える。
6 この条において「原子力損害賠償支援対策」とは、原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号。以下この節において「機構法」という。)の規定により行う原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施を確保するための財政上の措置に関する措置であって、次に掲げるものをいう。
一 第九十一条の三第一項の規定による国債整理基金特別会計への繰入れ
二 原子力損害賠償支援機構に対する出資

第八十六条第二項中「又は電源開発促進勘定」を「、電源開発促進勘定又は原子力損害賠償支援勘定」に改める。

第八十七条中「及び電源開発促進勘定」を「、電源開発促進勘定及び原子力損害賠償支援勘定」に改める。

第八十八条に次の一項を加える。
3 原子力損害賠償支援勘定における歳入及び歳出は、次のとおりとする。
一 歳入
イ 原子力損害賠償支援資金からの受入金
ロ 原子力損害賠償支援資金から生ずる収入
ハ 一般会計からの繰入金
ニ 借入金
ホ 証券の発行収入金
ヘ 機構法第五十六条第四項の規定による納付金
ト 附属雑収入
二 歳出
イ 原子力損害賠償支援資金への繰入金
ロ 第九十一条の三第一項の規定による国債整理基金特別会計への繰入金
ハ 借入金の償還金及び利子
ニ 証券の償還金及び利子
ホ 一時借入金及び融通証券の利子
ヘ 証券及び融通証券の発行及び償還に関する諸費
ト 原子力損害賠償支援機構への出資金
チ 事務取扱費
リ 附属諸費

第九十一条の次に次の二条を加える。

(一般会計から原子力損害賠償支援勘定への繰入対象経費)
第九十一条の二原子力損害賠償支援勘定における一般会計からの繰入対象経費は、同勘定における借入金、証券、一時借入金及び融通証券の利子に要する経費、証券及び融通証券の発行及び償還に関する諸費に要する経費、原子力損害賠償支援機構への出資に要する経費並びに事務取扱費に要する経費とする。
(原子力損害賠償支援勘定から国債整理基金特別会計への繰入れ)
第九十一条の三機構法第四十七条第二項の規定により交付された国債の償還金並びに当該国債の交付及び償還に関する諸費の支出に必要な金額は、毎会計年度、原子力損害賠償支援勘定から国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。
2 原子力損害賠償支援勘定の借入金又は証券については、第四十六条第一項及び第四十七条の規定は、適用しない。

第九十二条の次に次の一条を加える。
(原子力損害賠償支援資金)
第九十二条の二原子力損害賠償支援勘定に原子力損害賠償支援資金を置き、同勘定からの繰入金をもってこれに充てる。
2 前項の原子力損害賠償支援勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
3 原子力損害賠償支援資金は、第九十一条の三第一項の規定による国債整理基金特別会計への繰入れ(第九十四条において「国債整理基金特別会計繰入れ」という。)を円滑に実施するために要する費用を支弁するために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、原子力損害賠償支援勘定の歳入に繰り入れることができる。
4 原子力損害賠償支援資金の受払いは、財務大臣の定めるところにより、原子力損害賠償支援勘定の歳入歳出外として経理するものとする。
第九十四条第三項中「前項」を「第二項及び前二項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第二項の次に次の三項を加える。
3 原子力損害賠償支援勘定における借入金対象経費は、国債整理基金特別会計繰入れに要する費用とする。
4 原子力損害賠償支援勘定において、国債整理基金特別会計繰入れに要する費用の財源に充てるために必要がある場合には、同勘定の負担において、一年内に償還すべき証券を発行することができる。この場合における証券の限度額については、予算をもって、国会の議決を経なければならない。
5 原子力損害賠償支援勘定においては、翌年度における国債整理基金特別会計繰入れを円滑に実施するため、予算をもって国会の議決を経た金額を限度として、同勘定の負担において、借入金をし、又は一年内に償還すべき証券を発行することができる。

第九十五条第一項中「エネルギー需給勘定」の下に「及び原子力損害賠償支援勘定」を加える。
(公文書等の管理に関する法律の一部改正)
第十五条公文書等の管理に関する法律(平成二十一年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。

別表第一国立大学法人の項の前に次のように加える。
原子力損害賠償支援機構原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第号)



2011-06-15 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その5 原子力損害賠償支援機構法案の概要

■16条「必要な援助」国の措置 その5 原子力損害賠償支援機構法案の概要

毎日jp 毎日新聞 2011年6月10日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110610ddm002040032000c.html

---------------------------
東日本大震災:原発賠償法案、14日に閣議決定 原子力事業者、負担金義務づけ

 東京電力福島第1原発事故で政府は9日、被害者への損害賠償を進めるための枠組みを定めた「原子力損害賠償支援機構法案」の概要をまとめた。東電による巨額の損害賠償支払いを支援するため、東電を含む原子力事業者に負担金拠出を義務づけ支援組織(機構)を新設する。政府も、東電と機構から提出を受けた「特別事業計画」を閣議決定した上で、財政支援を行うとしている。政府は14日に閣議決定する方針だ。

 法案は、5月13日の関係閣僚会合で決定した東電賠償の枠組みに基づくもの。巨額の賠償に対応する仕組みとして、東電など原子力事業者10社が「相互扶助」で機構を新設し、(1)機構の設置と原子力事業者による負担金支払い(2)通常の資金援助(3)特別資金援助(4)国庫納付(財政支援の償還)(5)損害賠償の円滑化業務--を行うとした。

 機構には、第三者委員会に当たる「運営委員会」を設置し、負担金額や資金援助等の議決を行うことを明記。機構は、東電に対し融資や株式引き受けなどで資金支援する一方、資金調達のため政府保証債の発行などを行うことができるとし、東電は「特別負担金」で返済を行うとした。

 また、「特別事業計画」には▽経営合理化▽責任▽金融機関など関係者の協力状況--などを記載。財政支援は必要なときに換金できる「交付国債」の交付で行う。

 菅直人首相は9日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、「原発収束に一定のめどがつくまで仕事をさせてほしい」と強調しており、民主党内には同法案提出を首相退陣前の成果とする案もある。ただ、今国会の大幅延長は見送る方針のため、今国会での成立は不透明な情勢だ。法案の提出時期について、枝野幸男官房長官は9日の記者会見で「できるなら今国会中が望ましい」とした。【横田愛】

==============

 ◆原子力損害賠償支援機構法案の概要◆

 <原子力損害賠償支援機構の設置>
 原子力事業者(電力会社等)に機構への負担金支払いを義務づける。機構に負担金額、資金援助を議決する第三者委員会の「運営委員会」を設置する

 <機構による通常の資金援助>
 機構は、資金交付、株式引き受け、融資、社債購入、債務保証などで原子力事業者への資金援助を行う。資金は政府保証債の発行と金融機関からの借り入れで調達

 <機構による特別資金援助>
 政府援助が必要な場合は、東電・機構は「特別事業計画」を提出。経済産業相が閣議決定を経て計画を認定。政府は機構に「交付国債」を交付

 <機構による国庫納付>
 東電は機構に特別負担金を払う。機構は、負担金から国債の償還額に達するまで国庫納付する

 <損害賠償の円滑化業務>
 機構は被害者相談に応じ、原子力事業者の資産買い取りを行う


----------------------------------


2011-06-10 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その3 政府支援の枠組み

■16条「必要な援助」国の措置 その3 政府支援の枠組みについて

http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/taiou_honbu/index.html
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/pdf/songaibaisho_110513_01.pdf

--------------------------------
東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて

平成2 3 年5 月1 3 日
原子力発電所事故経済被害対応チーム関係閣僚会合決定

 東京電力福島原子力発電所事故(以下「事故」)については、4月17 日に東京電力株式会社(以下「東京電力」)が「事故の収束に向けた道筋」を公表している。政府は、東京電力に対し、この道筋の着実かつ極力早期の実施を求めているところであり、また、定期的にフォローアップを行い、作業の進捗確認と必要な安全性確認を行うこととしている。政府としては、一日も早く炉心を冷却し安定した状態を実現すべく、国内外のあらゆる知見、技術等得られるすべての力を結集し、万全の対策を講ずる。

 事故によって住民や事業者の方々に大きな損害が発生していることに対し、今般、東京電力が、原子力損害の賠償に関する法律(以下「原賠法」)に基づく公平かつ迅速な賠償を行う旨の表明があった。また、東日本大震災による東京電力福島原子力発電所の事故等により資金面での困難を理由として、政府による支援の要請があった。

 この要請に関し、第一に、賠償総額に事前の上限を設けることなく、迅速かつ適切な賠償を確実に実施すること、第二に、東京電力福島原子力発電所の状態の安定化に全力を尽くすとともに、従事する者の安全・生活環境を改善し、経済面にも十分配慮すること、第三に、電力の安定供給、設備等の安全性を確保するために必要な経費を確保すること、第四に、上記を除き、最大限の経営合理化と経費削減を行うこと、第五に、厳正な資産評価、徹底した経費の見直し等を行うため、政府が設ける第三者委員会の経営財務の実態の調査に応じること、第六に、全てのステークホルダーに協力を求め、とりわけ、金融機関から得られる協力の状況について政府に報告を行うこと、について東京電力に確認を求めたところ、これらを実施することが確認された。

 政府として、第一に、迅速かつ適切な損害賠償のための万全の措置、第二に、東京電力福島原子力発電所の状態の安定化及び事故処理に関係する事業者等への悪影響の回避、そして第三に、国民生活に不可欠な電力の安定供給、という三つを確保しなければならない。

 このため、政府は、これまで政府と原子力事業者が共同して原子力政策を推進してきた社会的責務を認識しつつ、原賠法の枠組みの下で、国民負担の極小化を図ることを基本として東京電力に対する支援を行うものとする。
 
 政府は、今回の事態を踏まえ、将来にわたって原子力損害賠償の支払等に対応できる枠組みを設けることとし、東京電力以外の原子力事業者にも参加を求めることとする。
 また、電力事業形態のあり方等を含むエネルギー政策の見直しの検討を進め、所要の改革を行うこととする。今回の支援の枠組みが、この検討・改革に支障を生じさせないようにするとともに、一定期間後に、被害者救済に遺漏がないか、電力の安定供給が図られているか、金融市場の安定が図られているか、等について検討を行い、必要な場合には追加的な措置を講ずるものとする。

(具体的な支援の枠組み)
 政府の東京電力に対する支援の枠組みとして、次のように原子力事業者を対象とする一般的な支援の枠組みを策定し(別添図参照)、速やかに所要の法案を国会に提出することを目指す。
1.原子力損害が発生した場合の損害賠償の支払等に対応する支援組織(機構)を設ける。
2.機構への参加を義務づけられる者は原子力事業者である電力会社を基本とする。参加者は機構に対し負担金を支払う義務を負うこととし、十分な資金を確保する。負担金は、事業コストから支払を行う。
3.機構は、原子力損害賠償のために資金が必要な原子力事業者に対し援助(資金の交付、資本充実等)を行う。援助には上限を設けず、必要があれば何度でも援助し、損害賠償、設備投資等のために必要とする金額のすべてを援助できるようにし、原子力事業者を債務超過にさせない。
4.政府または機構は、原子力損害の被害者からの相談に応じる。また、機構は、原子力事業者からの資産の買取りを行う等、円滑な賠償のために適切な役割を果たす。
5.政府は、機構に対し交付国債の交付、政府保証の付与等必要な援助を行う。
6.政府は、援助を行うに先立って原子力事業者からの申請を受け、必要な援助の内容、経営合理化等を判断し、一定期間、原子力事業者の経営合理化等について監督(認可等)をする。
7.原子力事業者は、機構から援助を受けた場合、毎年の事業収益等を踏まえて設定される特別な負担金の支払を行う。
8.機構は、原子力事業者からの負担金等をもって必要な国庫納付を行う。
9.原子力事業者が負担金の支払により電力の安定供給に支障が生じるなど例外的な場合には、政府が補助を行うことができる条項を設ける。

---------------------
原子力発電所事故経済被害対応チーム関係閣僚会合
平成23年5月13日
菅内閣総理大臣
海江田原子力経済被害担当大臣(チーム長)
枝野内閣官房長官(副チーム長)
野田財務大臣(副チーム長)
高木文部科学大臣(副チーム長)
海江田経済産業大臣(副チーム長)
片山総務大臣
江田法務大臣
松本外務大臣
細川厚生労働大臣
鹿野農林水産大臣
大畠国土交通大臣
松本環境大臣
北澤防衛大臣
中野国家公安委員会委員長
松本内閣府特命担当大臣(防災)
蓮舫内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)
与謝野内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
自見内閣府特命担当大臣(金融)
玄葉国家戦略担当大臣
鈴木文部科学副大臣(事務局長)
仙谷内閣官房副長官(事務局長代理)
福山内閣官房副長官(事務局長代理)
細野内閣総理大臣補佐官(事務局長代理)

---------------------------------
2011-05-19 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

■16条「必要な援助」国の措置 その2 援助の枠組み

■16条「必要な援助」国の措置 その2 援助の枠組み

------------------------------
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2011051102000033.html
東電事実上の公的管理 支援6条件政府が提示
2011年5月11日 朝刊

 東京電力福島第一原発事故の被害者への損害賠償をめぐり、政府・与党は十日、東電を支援する枠組みを大筋で固めた。週内に決定する。

 枠組みは、東電が支払う賠償に上限を設けないことで決着、また財務状況などを把握することで事実上の公的管理下に置き、長期間かけて補償責任を果たす東電を支援する。

 海江田万里経済産業相は同日、東電が政府に支援要請したことを受け、支援に必要な六条件を提示。条件は(1)賠償総額に事前の上限を設けない(2)福島原発の安定化に全力を尽くす(3)電力の安定供給などのための必要経費を確保(4)最大限の合理化と経費節減(5)新設の第三者委員会による経営、財務の調査(6)株主、社員、金融機関などすべての利害関係者への協力要請-の六項目で東電は十一日に受け入れを表明する見通し。

 決着した枠組みでは、新機構はいつでも現金化できる国債と、東電など電力会社の拠出金を活用するほか、金融機関から政府保証のついた融資も受ける。

 東電の資本を増強するため、新たに発行する優先株を引き受け、賠償金に不足が生じた場合などは資金を援助する。

 東電は、賠償金を支払いながら、優先株への配当や公的資金の返済を続ける。

 電力会社が拠出する資金は料金値上げを伴う見通しで、政府・与党内には東電に徹底したリストラを求めるなど厳しい意見が根強かったが、賠償請求へのスムーズな対応や金融市場への影響を重視し、早期決着に向けて動き始めた。

 政府は、新機構設立などに必要な関連法案を開会中の国会に提出することを発表し、会期内の成立を目指す。


-----------------------------------
朝日新聞
http://www.asahi.com/business/update/0511/TKY201105110556.html
原発事故、賠償枠組み決定へ 東電特損1兆円計上
2011年5月12日5時0分

 菅政権は11日、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う損害賠償を、政府管理で支援する枠組みを固めた。菅直人首相が12日の関係閣僚会議に出席し、決定する予定。支援が固まったことを受け、東電は2011年3月期連結決算を20日に発表する方針を決めた。原発事故の処理費用などがかさみ、約1兆円の特別損失が出る見通しだ。

 賠償の枠組みは、東電を含む電力各社が資金を出して「機構」を新設。機構は東電が発行する優先株を引き受けるなどして、東電に資金支援する。電力の安定供給に支障がないように、機構から受けた資金の返済は、毎年の事業収益の範囲内でまかなう。

 機構には、政府が必要な時だけ現金化できる「交付国債」の形で公的資金を投入し、数兆円にのぼるともみられる賠償金の支払いを迅速に進める。公的資金は機構を通じて電力各社が返済し続けるので、最終的に国の財政負担は生じない。

 東電の賠償負担に上限は設けない。政権は、賠償総額が5兆円になった場合、東電が年2千億円、他の電力各社が計年2千億円を約13年かけて機構に返済していくと想定している。

 菅政権は、東電から10日に賠償支援の要請を受けた後、支援のための条件を東電側に示していた。東電は政府の資金支援が続く間、政府管理下での経営になるが、11日に条件の受け入れを臨時取締役会で決めた。

 政権は、5月下旬にも機構設立のための法案の閣議決定を目指す。ただ、この枠組みは東電の存続が前提で、金融機関や社債権者の負担がなく、最終的に電気料金の値上げにつながるため、国会審議が難航する可能性もある。

 政府は枠組み決定の後、法律や会計の専門家、経営者らでつくる第三者委員会を設置。資産を厳しく評価し、経費を徹底的に見直して賠償に充てさせる。

 東電は11年3月期連結決算で原発事故に伴って約1兆円の特別損失を出し、純損益が7千億~8千億円の赤字になる見通し。赤字により、約3兆円の純資産(自己資本)が減って財務基盤が弱るため、東電は政府の支援の枠組みに基づき、機構に対して優先株による出資を求める方針だ。

 特損は原発事故の処理や修繕費用などがかさんだほか、1.5兆円と見積もられている福島第一原発の廃炉費用のうち約3千億円を先に引き当てる。

 12年3月期以降も数年間は年2千億円ほどの賠償負担などで赤字が続く見通し。原発の停止にともなう火力発電の燃料費も年1兆円規模で増え、福島第一原発の廃炉費用も引き当てる。


------------------------------

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4723043.html

------------------------------
毎日新聞社 毎日jp
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/archive/news/2011/05/20110513k0000e010019000c.html

福島第1原発:「賠償機構」設置し東電を支援 政府決定


 東京電力福島第1原発事故の損害賠償問題で、政府は13日午前、関係閣僚会合を開き、東電を公的管理下に置く一方で、官民で資金を拠出する「原発賠償機構(仮称)」が東電の賠償支払いを支援する枠組みを正式に決めた。損害賠償額の上限は設けない一方で、「電力の安定供給に支障が生じるなど例外的な場合は政府が補助を行う」とし、国が補償を肩代わりする余地を残した。東電の経営破綻を回避し、被害者の救済を確実にする方針。

 東電は上場を維持するが、財務実態やリストラ状況を政府設置の第三者委員会に監視され、事業計画は国の認可制となる。政府はこれらの措置を盛り込んだ法案の早期成立を目指す。海江田万里経済産業相は国会内で記者団に対し「東電を救済するためではなく、早急に被害の賠償がしっかりと行われることだ」と強調した。

 枠組みでは、東電を含む原子力事業者が負担金を拠出して機構を新設し、政府も必要に応じて換金できる「交付国債」を交付する。投入額は5兆円規模で調整している。

 機構は東電に賠償財源を融資するほか、東電が債務超過にならないよう、優先株引き受けによる資本注入なども検討する。機構の負担金については、東電を含む原子力事業者が毎年計3000億円程度を電力量に応じて負担する見通し。さらに東電は、毎年の収益から特別負担金として返済する。東電の年間負担は2000億円規模に上りそうだ。

 また、賠償に伴う電気料金値上げや財政負担などの国民負担を極力抑えるため、政府は第三者委員会を新設。東電を公的管理下に置いて徹底的なリストラを進め、賠償財源を捻出する。

 一方、東電は損害賠償の財源として不動産や保有する有価証券の売却整理などで5000億~8000億円を捻出。機構に一括売却して市場への影響を考慮しながら処分するほか、資産の証券化なども検討中だ。株式配当は10年程度見送る。

 枠組みは12日の関係閣僚会議で決める予定だったが民主党内の意見集約が遅れ、1日だけ持ち越した。【野原大輔】

◇政府の東電支援の枠組み

・賠償支払いに対応する支援組織(機構)を設ける

・原子力発電所を持つ電力会社は機構に負担金を支払う義務を負う

・機構は東電に資本増強などで援助し、債務超過にさせない

・機構は東電の資産を買い取る

・政府は機構に交付国債を交付し、政府保証を付けるなど必要な援助を行う

・政府は東電の経営合理化を監督する

・東電は、毎年の事業収益を踏まえて設けられる特別な負担金を機構に支払う

・機構は、東電を含めた電力会社からの負担金などで必要な国庫納付を行う

・東電の電力安定供給に支障が生じる場合は政府が補助できる条項を設ける


-----------------------------------



テーマ : 原発事故
ジャンル : ニュース

2011-05-12 : ・原子力損害賠償支援機構 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop
ホーム

プロフィール

text2

Author:text2
原子力損害賠償法について検討してみます。(リンクはご自由に)
なお、引用部分以外は私(一応法律家)の意見ですので、判例・学説・実務等で確定したものではありません。他の考えでも裁判等で争い認められる余地があります。

全記事のリスト表示

全ての記事を表示する

検索フォーム

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

QRコード

QR

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アクセスカウンター

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
ニュース
1030位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
時事
447位
アクセスランキングを見る>>
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。